実験の場所は?放射能の影響は?

北朝鮮の地図
実験場となる可能性の高い吉州は、日本海に近い。
たとえ実験といえども、核爆発とは恐ろしいものです。下手をしたら、自国の大地が放射能に犯されてしまうことになります。それを避けるためには、核実験は地下の奥深くで行うことになります。

今回核実験を行う可能性が高いとされているのは、北朝鮮の北東部にある吉州(キルジュ)という地区です。ここには核開発施設があると、何年も前から知られていました。この辺りは山岳地帯であり、居住者も少ないので核実験を行うには適している場所でしょう。

地下核実験は、数十~数百メートルという深い穴を掘り、そこに核弾頭を下ろして爆発させる実験です。放射能が地上に漏れないようにするために、穴にはコンクリートで頑丈に蓋をします。

しかしながら、それだけやっても爆発時の振動のために隙間から放射能が地上に漏れてしまう危険性があります。また、吉州は日本海に近いというのが、日本にとってのリスクになっています。吉州の地下水が汚染されると、それが日本海に流れ込み、日本海の水まで汚染されてしまう恐ろしさもあります。

日本や国際社会の対応は?

核実験実施の声明に対して、日本や国際社会は厳しい反応を示しています。日本は北朝鮮に対して強硬派の安部総理が政権の座についたばかり。安部政権は、核実験問題に対しては断固たる姿勢で臨むでしょう。すでに実験が行われた場合は、経済制裁を強化すると宣言をしています。

またアメリカも当然ながら核実験には猛反対で、国連安保理を通した厳しい制裁を表明しています。国連安保理は現時アメリカ東部時間の6日に、北朝鮮の核実験に反対する議長声明を採択しました。

日本やアメリカだけではなく、遥か昔は北朝鮮の「盟友」であったロシアや中国も実験に反対しています。ロシアはラブロフ外相が核実験を止めさせるために直接説得、そして中国も、核実験に反対しています。

中国は今や北朝鮮にとって最大かつ唯一の味方であり、貴重な物資をもたらしてくれる貿易相手国でもあります。北部にある経済特区では、中国企業が入ってきてビジネスを展開しており、それらは北朝鮮経済にとって重要な役割を担うようになっています。また、中国から輸入される食料品などは、北朝鮮人の日常生活には欠かせません。

その中国の反対を無視して核実験を強行すれば、中国からも見捨てられてしまう可能性があります。そこまでして行う核実験で、一体何を得るものがあるというのでしょうか?金正日総書記や他の北朝鮮の指導者が、思慮ある判断をしてくれることを願っています。


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平成16年版防衛白書 北朝鮮
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