注文住宅/家づくりを始める前に・心構え・トレンド

長く愛されるセンスのよい家にするために(1) 家の外観美は縦横ラインで決まる(2ページ目)

わが家を長く愛するためにも外観はセンスよくまとめたいもの。外観デザインを美しくするときに、知っておきたい縦と横のラインについて説明しましょう。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

水平ラインは「和」、垂直ラインは「洋」

いろいろな家の外観を眺めていると、全体的に洋風の雰囲気でまとまっている家があったり、どことなく和の雰囲気を感じさせる家があったりします。また、全体的には洋風でありながら、部分的に和風のイメージを感じさせるなど、ひとつの建物として見ると、バラバラな印象の外観があったりします。

この洋風、和風というように様式とか、テイストとよばれるデザインの傾向には色や形などによるところが大きいのですが、窓に限っていうと、窓の形から感じる縦横のラインと関係があると思います。

例えば、日本の伝統的な建築物の外観を見ると、縦ラインより水平の横のラインを感じませんか。逆に欧米の建物は縦の垂直ラインが横ラインより強調されて感じるのではないでしょうか。これは、窓の形によるところが大きいと思うのです。

  
縦長の窓を多用した洋風の家は垂直ライン、
引き違い窓が多く、軒のラインが強調された和風の家は
水平ラインを何となく感じませんか? 

水平ラインは「和」をイメージさせやすく、垂直ラインは「洋」のイメージにつながりやすいと覚えておくと、簡単でしょう。建築面積の小さな三階建ての建物の外観より、平屋建てか二階建てで軒の水平ラインが強調されている住宅のほうが、和風の雰囲気を感じるとは思いませんか? 和の雰囲気を感じさせる外観にしたいと思ったら横ラインを感じさせる引き違いの窓などを、洋の雰囲気を感じさせる外観にしたいと思ったら縦長の窓など、縦ラインを意識するように心がけましょう。


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できれば外観は美しくまとめたいとだれもが思うものですが・・・

色や素材、全体のバランスを考慮して

以上のことを考えながら、窓の種類を選んだり、配置を決めていくと、割合とすっきりとしたまとまりのある外観になるのではないかと思います。もっとも、施工実績があり、信頼のおける施工会社なら、こういったことは特別に注文しなくても、ある程度は提案してくれると思います。そして、その提案には、外装の色使いや素材選びも含めて家全体のバランスが考えられ、筋交いや耐力壁などの関係で窓を設けることのできない位置などについても、十分考慮されているでしょう。

でも、提示された提案を受け入れる施主が予備知識をもっていれば、外観デザインはより美しく、機能的になっていくのではないでしょうか。

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