こうしたサイトを運営していることもあって、休日や、旅行先などで気になる建物を見てくるようにしているのですが、前々から気になっているところがありました。それは「江戸東京たてもの園」。古民家から一般住宅、商店など、さまざまな古い建物を集めて展示しているトコロらしいのです。そこで「ナニカ面白いものが見られるのではないか」と興味津々で、休日を利用していってきました。
「江戸東京たてもの園」は緑の豊かな都立小金井公園の中にあります |
江戸東京たてもの園とは?
「江戸東京たてもの園」は、都立小金井公園の中にあって、約7ヘクタールの敷地の中に27棟の復元された建物を展示する野外博物館。開園は1993年(平成5年)で、「現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次代に継承すること」を目指しているそうです。
また、園内では、さまざまなイベントも企画・開催されていて、建物を見るだけでなく子供連れで1日遊べるテーマパークみたいになっています。私が訪れたときは、安政3年(1856年)に今の台東区下谷の言問通り沿いに建てられた居酒屋でお酒が飲めるという催し物を行っていました。有名な「安政の大獄 」は安政5年ですから、それより前に建てられた(復元されたものですが)居酒屋で一杯飲めるという、ほかでは味わえない体験もできたわけです。
これが「江戸東京たてもの園」の入り口。4月~9月の開園時間は9:30~17:30分 月曜休園 |
貴重で懐かしい建物がいっぱい
居酒屋だけでなく、昭和8年建築の醤油店や昭和2年建築の生花店、昭和初期の荒物店もありました。なかでも、明治初期に建てられた仕立屋の居間の照明はなんとガスランプ。園内には興味深く、貴重な建物がたくさんありました。また、昭和生まれの私にとっては、アチコチにある昔懐かしいものを発見しては「あったあった、こんなもの」と思ったり、建物と建物の間の路地を見ては「昔暮らしていた近所はこんな感じだったなぁ」と思い出に浸る(トシがばれるッ)ことができたりと楽しい時間が過ごせました。
復元された建物は、すべて江戸時代から昭和初期までのもの。広々とした園内は「東ゾーン」「センターゾーン」「西ゾーン」に別れていて、テーマ別に建物が展示されています。それぞれのゾーンのテーマは、「東ゾーン」は商家、「センターゾーン」は高橋是清邸などの歴史を伝える建物、「西ゾーン」は民家となってるほか、園内には、昔懐かしい都電や上野消防署の望楼上部(りっぱな火の見やぐらですね)、皇居正門石橋飾電燈から方砂遺跡敷石住居址まで展示されています。
ところで「長く暮らせる家づくり」のガイドとしては、「西ゾーン」の民家が見学のメインになるわけですが、見ていくうちあることを発見したのでした。それは「長く暮らせる家づくり」のヒントを発見する方法。それについては次ページで。