南イタリア・Amalfi(アマルフィー)にあるリゾートホテルGrand Hotel Convento di Amalfi(グランド・ホテル・コンヴェント・ディ・アマルフィー)は、12世紀には修道院として使われていたと言う。その歴史の佇まいが色濃く残る空間に作り出された、シンプルで洗練されたデザインを楽しみます。
シンプルさが作り出す非日常のインテリア
Grand Hotel Convento di Amalfiのペイントハウスの客室
ここ、グランドホテルのゲストルームからは穏やかな地中海の海を臨むことができます。建物の最上階にあるペントハウスになっているこの客室は、天井、壁、すべてがホワイトで埋め尽くされている空間になっています。色が施されているのは、ベッドリネンのサンドベージュ、それと床に使われたマットな鈍い茶のタイルと木製の分厚いドアだけです。それは窓から差し込む南イタリアの光が包み込む、和やかで清らかなリゾート空間になっています。
窓から見えるアマルフィーコートの眺め
この地、アマルフィーには歴史が残した文化遺産と、地中海という大自然が五感を刺激しそのすべてを癒してくれます。その環境がインテリアのすべてを語り、故意に装飾をつけ足したり、無意味なデザインをすることを拒否するような気がします。この素朴で歴史が滲みこむペントハウスをそのまま白くペイントすることで、アマルフィーの自然に溶け込み、そして、ここでしか味あうことができない非日常の空間をつくり出しています。それは大げさでないが、計算し尽くされた新しい感覚のデザインをさりげなく取り入れた、最高のホスピタリティーを感じさせるゲストルームになっています。
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「白い空間にあるたった一つの窓のインテリア効果」に続きます!