以前からわかりづらいのではないかと思っていたことに、住宅の価格表記があります。例えば、自分の建てたいと思う理想の家の価格はどうやって知ることができるのでしょう ?

自動車ならば、自動車雑誌を見たり、インターネット上にあるメーカーのサイトを見れば、本体価格を明記していますし、自動車購入の記事をメインとしている雑誌やサイトなら、本体価格にプラスされる税金や諸経費までもすぐにわかります。したがって、自分の予算で買える車がカローラなのかセルシオなのかは一目瞭然となります。けれども住宅の場合はどうでしょう?

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家を建てるときの費用の目安として、坪単価はとても便利なものなのですが・・・

住宅価格を表す便利な坪単価

住宅の場合、プランや仕様が決まっている企画型住宅や、すでに建設されている建売住宅以外、明確な価格表記をしているケースは稀といえるでしょう。なぜなら、住宅は「ワンオフ」だからです。

同じメーカーの同じ商品名の家を建てるとしても、住宅の広さや間取り、設備・仕様などによって、住宅の価格は変化します。それに加えて、土地の形状や道路付け、地盤の状況など、土地に関係する要素が含まれると、1軒の家を建設するのにかかる全体の費用は、それぞれの家の条件によって大幅に変わります。つまり、家の建設にかかる費用(これを本体価格と呼ぶことにします)は、ひと口に○○○○万円というのが難しく、それは自動車などと違って、その家ごとに変化する不確定要素が多いからなのです。

逆にいえば、これらの不確定要素をすべて決め、すぐにでも建設工事が発注できるような状態にして、見積もりをとらないと、住宅の正確な価格はでてこないといってもよいでしょう。

では、そこまでできない人はどうやって建てたい家の価格を知ることができるのでしょう? あらかじめ、住宅の価格を知る手段、それが坪単価です。

坪単価って何!?

坪単価は住宅の価格を判断する目安のひとつで、住宅雑誌やパンフレットなどで見かける「坪単価50万円より」というような表記で、聞いたり見たりしたことがある人も多いでしょう。しかし、この坪単価は、あくまでも目安の価格として考えたほうがいいでしょう。住宅の価格を知る手段のひとつだといいながら、「なぜ?」と思われるかもしれません。なぜなら、坪単価にはあるマジックが隠されているからです。

坪単価とは、本体価格(家の建設にかかる全体費用)を延床面積で割って算出した、1坪当たりの建設費のことなので、1坪(約3.3平方メートル)当たりの価格を表します。例えば、本体価格2000万円で、延床面積(坪数)40坪だとすると、2000÷40=50で、この家の坪単価は50万円になりますね。

また、坪単価は、予算を検討するときになどに、坪単価から本体価格を算出して比較する材料として使われます。例えば、坪単価60万円で、延床面積40坪とすると、60×40=2400万円となり、本体価格2400万円は、自分の予算内であるかどうか、という具合です。

このように坪単価に延床面積(坪数)をかけると、その住宅の本体価格がでます。坪単価50万円の場合は、50万円×40坪=2000万円となり、坪単価が60万円なら、60万円×40坪=2400万円となるわけですから、坪単価が高い住宅が、価格の高い住宅となるのです。

さて、この坪単価のどこにマジックが隠されているのでしょう? それについては次ページで。