鉄道/SL

古希を迎えたデゴイチが活躍する「SLみなかみ」の旅(4ページ目)

昭和15年生まれの蒸気機関車D51形498号機は、復活したからでも早くも22年。JR東日本のイベント列車用SLとして、すっかり有名になってしまった。東日本各線でふっぱりだこのSLだが、この秋は高崎に腰を据えて「SLみなかみ」として週末と祭日に高崎~水上を往復している。撮ってよし、乗ってよしの「SLみなかみ」の一日をレポートしてみた。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド


デゴイチ、ラストスパート

デゴイチ力走

デゴイチは最後の力走

かなり太陽が低くなってきたころ、大きな汽笛を鳴らして列車は出発する。ここからは平地を力走だ。踏み切りや線路際には、地元の親子連れや子供たちが大勢手を振って列車を見送る。思わず手を振りかえしてしまいたくなるのが、SL列車らしいところだ。

 

SL列車乗車証

SLみなかみ乗車証。乗客全員に配られる

車内では、スタッフさんたちが手分けして、乗車記念のカードを配りはじめた。往年の硬券乗車券を模したもので、「記念乗車証 SLみなかみ 高崎⇔水上」と書かれている。上り列車と下り列車の区別はないので、往復で乗っても二種類ゲットできるわけではない。裏返すと、切符らしくナンバーが振ってあるが、何と51498。思わず隣の人のも見たが、番号はみんな同じで51498である。

 

高崎での引き上げ

高崎に着くと、まずデゴイチだけが引き上げる

左手に背の高いビルが見えてきたら新前橋。建物は群馬県庁である。あとは市街地を10分ほど走って、17時20分終点高崎に到着だ。
ちょうど2時間の旅はあっけなく終わってしまった。満足そうな親子たちと競走しながら先頭へ駆け寄ってみると大役を果たしたD51形498号機は、客車を切り離すとあっけなく車両基地へ単機で引き上げていった。

 

EF55

高崎車両センターのスターEF55

D51形498号機のねぐらである高崎車両センターは、時たま一般公開があるが、引退した電気機関車ムーミンことEF55が見られるなど楽しみが一杯なので、見学はオススメである。

■SLみなかみ(快速列車)
高崎 9:56発~水上 12:04着
水上 15:20発~高崎 17:20着
途中停車駅=新前橋、渋川、沼田、後閑
全車指定席=指定席料金510円(快速列車なので、あとは運賃のみ必要)

■JR東日本高崎支社のD51サイト=http://jres.jp/jres/sl/index.html
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