古希(70歳)を迎えたデゴイチ
水上を出発するデゴイチ
昭和15年製と明示されたプレート
JR東日本の動態保存蒸気機関車D51形498号機(通称デゴイチ)は、1940(昭和15)年11月24日に神戸の鉄道省(当時)鷹取工場で生まれたので、2010年秋で古希(70歳)を迎える。
1972年に現役を引退したものの、JR東日本がイベント用として復活させた。
オリエント急行を牽引して復活デビューしたデゴイチ
1988年12月、折から来日中のイベント列車「オリエント急行」を上野から大宮まで牽引して華々しく復活デビューを飾った。以後、高崎車両センターに配属され、JR東日本各線のイベントで出張運転をこなしているが、一番多く走っているのが、ホームグランドともいうべき上越線の高崎~水上間である。2010年秋は高崎に常駐し、11月末まで週末や祭日に「SLみなかみ」として走っている。
撮るなら水上行き「SLみなかみ」
八木原付近を快走するデゴイチ
「SLみなかみ」の午前の下り列車(水上行き)は山岳地帯に向けて勾配をどんどん上っていく。一方、午後の上り列車(高崎行き)は反対に勾配を下る一方である。したがって、「乗る」のと「撮る」のを一日で両方楽しみたいなら、煙を吐く機会の多い午前の列車は撮影、午後は乗車がオススメである。
さらに「SLみなかみ」は上下列車ともに渋川で長時間停車して(水上行き=28分、高崎行き=23分)、後続の普通電車に追い抜かれる。従って、普通電車をうまく利用すれば、クルマを使わなくてもSLの追いかけができ、下り列車を2回撮影することが可能だ。
上牧付近の築堤を行くデゴイチ
例えば、渋川の手前の八木原駅から徒歩10分程度のところで撮影した後、急いで駅に戻り電車で上牧まで行って、その付近で撮影するといった具合である。水上まで行ってタクシーを飛ばせば、渓谷を走る勇壮なシーンを撮影することもできる。
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