長く暮らせる家は、長く愛される家でもあります。わが家を持てることは素敵なことですが、長く愛せる家は施主だけががんばってもつくれるものではありません。自分だけでは長く愛せる家ができないとはどんなことなのか、説明していきましょう。

愛せる家はみんなでつくる


長持ちする家は、耐久性や耐震性に優れているが高くなければなりません。しかし、家の寿命を長くするには、耐久性のような物理的寿命のほかに、精神的な寿命も長くないとダメだと思います。例えば、「この家が好き」といった気持ちが家を大切にし、やがて「この家を壊すなんて考えられない」といった気持ちになり、家を長持ちさせるのではないでしょうか。
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写真は、基礎が終わり、家の形がつかめるようになった木造軸組の家。窓や玄関などの外部建具が取り付けられます
となると、長持ちする家を建てるには、「この家が好き」と思えるわが家を建てなければなりません。注文住宅ならば、間取りや家の内外装の素材、水まわりなどの設備機器の一つひとつを家族で考え、選ぶことができます。自分たちでつくりあげた家ならば、当然、愛着のある愛せるわが家となるはずです。

しかし、実際に工事を担当するのは、大工さんを中心とした職人さんたちですから、施主である私たちと同じように、熱い想いを職人さんたちにもって工事をしてほしいものですね。そのためには、施主の愛情の深さと、職人さんたちへの信頼を行動で示す必要があります。

愛情を持って工事をしてもらう


わが家は、自分にとっては、たったひとつの特別な家ですが、職人さんからすれば、仕事で手がける家のうちのひとつに過ぎません。多くの家のうちの1軒から、思い入れのある1軒にするには、どのようにしたらよいのでしょうか。

それは、やはり、工事を担当する職人さんたちと私たち施主が、着工前に顔を合わせることが必要でしょう。わが家に対する愛情がいかに深いかを示しつつ、その家の工事をお任せする職人さんたちに信頼を寄せていることを、きちんと示さないといけません。

そのためにぜひおすすめしたいのが地鎮祭や上棟式。近ごろでは、費用がかかることや、ビジネスライクな考えから取りやめたり、簡略化の傾向にありますが、できれば行ったほうがよいと思います。

次のページでは、地鎮祭と上棟式とは何か、これらの儀式を行うとどうして、職人さんたちにもわが家に愛情を持ってもらえるのかを、説明しましょう。