注文住宅は目に見えない
注文住宅というのは、住宅メーカーや工務店と、「工事請負契約」という契約を結び、工事をして、家ができ上がっていくわけです。「工事請負契約」とは、「いつまでに」「どんな家を」「いくらで建てるか」を契約するものです。契約前には、完成した家はもちろん、工事中の家があるわけでもありません。つまり、目に見えるものは、図面などの書類だけです。間取りも仕様も決まっていないところから家づくりがスタートするのが注文住宅です |
価格が決まっていないのに値引きはできない
そもそも値引きとは、価格が決まっているものについてだけ、成立することです。マンションや一戸建ての分譲なら、例え、まだ工事中だったとしても、どんな家ができるのか、完成形ははっきりしています。当然、販売価格も決まっています。品質など、完成形を変更せずに、販売価格を下げてもらえるのなら、とてもお買い得です。しかし、注文住宅の場合は、「どんな家なのか」を打ち合わせをして、販売価格が決まっていくものです。当然、プランや仕様によって価格は変動します。契約前に間取りや設備仕様の打ち合わせをし、間取り図などの提案があるのは、プランの内容を検討しているだけでなく、工事金額も、工期についても、はっきりさせるためです。あやふやな部分があったり、細かい部分が決まっていないと、工事金額や工期が変動する可能性があるわけです。ですから、価格がはっきりしていない段階から値引きの話をするのはおかしいことなのです。
次のページでは、具体例をあげながら、値引きについてさらに話しましょう。