あなたの五感が気持ちいいと感じる空間はどのようなものですか?ご自分の居心地良さにこだわりを持ち、エコ素材を使った素敵な空間を創りあげたお住まいT邸をご紹介します。これまでの住まいの空間は、部屋の大きさや素材の贅沢さ、視覚的な意匠・色彩や形の美しさを満たすことを重視しました。しかし、自然環境との共生を問われる昨今、エコジカルなデザインを取り入れることは必須になりました
ご夫妻と共に、本当に居心地良さについてお話するうちに、ご主人様がたいへんデリケートな方でシック病の心配をしていらっしゃいました。できるだけ天然素材を使い、健康を阻害する物質が発生しない内装材を使いたいし、できれば焼却するときには環境を考えて有害物質などが発散しないものを使いたいと結論がでました。しかし、限られた予算のなかで(天然素材はすべて高価なのです)しかも、エレガントなインテリアにしたいと難しいご注文になりました。
喧々囂々と建築家の先生とやり合いの結果、ドイツ製の塗装用壁紙「ルナファーザー」を使用することにしました。ヨーロッパでは「ウッドチップペーパー」の名で知られ、古く1827 年にドイツで誕生した優れ者です。紙と紙の間に木片を漉き込んだ多層抄合紙で、凸凹模様が光と陰のコントラストをつくる美しい壁紙です。環境保護先進国ドイツの「ブルーエンジェルマーク」を取得、リサイクルペーパーを使い、呼吸する壁紙で通気性・吸湿性に優れ、結露やカビに強く、化学物質を使用していないのでホルムアルデビトの心配もありません。
さらに長寿命で10回程度の塗り重ねが可能です。皆様はペンキを塗るとと言うと安価・粗悪・臭いがあり健康に良くないとお思いですね!ところが、最近のペイントはクオリティが高く、シックハウスの原因になるVOC(揮発性有機化合物)や幼児の脳の発達に害があるとされる鉛が全く含まれていません。気分が悪くなる臭いの原因はシンナーやキシレンなどの溶剤です。水性ペイントには臭いがなく、塗ってすぐに普通の生活ができます。
今回使用したペイントは、アメリカからやってきた2000色のペイント、健康や人体にとってもやさしいベンジャミン・ムアー(Benjamin Moore)を使用しました。アメリカの激しVOC(有機ガス)規制をクリアしています。アメリカの激しい鉛規制をクリアーした、無鉛塗料です。様々な環境下で6ヶ月から15年の性能試験を繰り返し高品質を維持しています。