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究極に洗練されたアルマーニの空間。シノワズリのパターン、上質なファブリックがパール色に輝くのが印象的なソファ |
まだ浅い春、ミラノの4月は、天候に恵まれ爽やかな新緑を楽しむことができました。少し足をのばし、「スーパースタジオ」など話題のクリエイティブなイベントが毎年開催されるポルタジェノバの駅周辺に探索。まずミラノサローネ情報第一弾は、ARMANI TEATRO(建築家安藤忠雄設計)で開催されている「ARMANI CASA(アルマーニカーザ)」をのぞいてみました。
今年のARMANI CASAのテーマのキーワードは“Sophisticated comfort”。洗練された安らぎとでも言えば良いのでしょうか。1920年・1930年の東方の異国、中国をイメージした「チャイニーズ・デコール」になっています。紋様をパターン多用したファブリックや幾何学模様の調度品は高級素材を使い、柔らかな気品ある存在感をだしていました。テーマカラーは、ブラック、グレイ、クリーミーホワイトの3色。プラチナやシルバー、それにレッドの濃淡を印象的に使っていました。
チャイニーズ・デコールに託した洗練されたやすらぎ
「Traviata」と名付けられたこのソファは、細いオレンジのストライプが横に走っています。ソファの上に置かれたシルバーに輝くクッションにもライトオレンジのストライプが入っています。後背の壁とのレッドの濃淡は、アジアを意識した絶妙なコーディネーションです。ソファの左右に置かれたランプスタンドはアールデコをかすかに思わせます。
大胆な唐草風の曲線がシルバーに輝く、東方の異国を思わせる壁の装飾が印象的。すべてが計算された美しさ、置かれた小物一つ一つに、組み合わせの妙で東洋のスタイルを昇華させています。
シノワズリを幾何学的にデザイン、シックな黒にシルバーその豪華さはアールデコにも通じています。
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