東日本橋にある「マルニ木工」のショールームはクラシックムードたっぷりのホワイトな空間になっています。展示されている家具は、深澤直人が手がけた「TRADITIONAL SERIES 」と「HIROSHIMA」です。 |
日本にもこんな素敵なショールームがある!
1928年(昭和3年)に広島に創業した「マルニ木工」は、日本の家庭にヨーロッパの匂いのするクラシック家具を作り続けている老舗です。日本全国の街場の家具店で売られ、マルニ木工のクラシック家具を置くことは、ちょっとしたステータスシンボルの役目をはたしてきました。しかし、住宅の発展と共にインテリアは個性化・多様化し、モダンなデザインが主流になった昨今では、高品質でクラシックな家具は疎ましく思われるのか市場から、いつの間にか失速してしていきます。そんなマルニ木工から2008年に新しいシリーズ「TRADITIONAL SERIES 」と「HIROSHIMA」が登場しましたので紹介します。
デザイナー深澤直人の手でマルニ木工の家具が復活!
「TRADITIONAL SERIES 」(トラディショナル・シリーズ)
世界的に活躍する日本を代表するデザイナー深澤直人氏がマルニ木工の家具をデザインしました。ヨーロッパの伝統的な装飾を生かしながらマルニ木工の定番となってきた地中海シリーズとベルサイユシリーズを現代風にリファインしたモデルです。今後のヨーロッパや日本でもトレンドとして予測されるニュークラシックスタイルとして新感覚なデザインに生まれ変わっています。
装飾が特徴となっている脚のディテールを単純化し、全体サイズをやや広げ、ゆったりとした座り心地になっています。一般的なダークブラウンの塗装ではなく、クラシック家具ではめずらしいブナ材の自然な木肌を生かしたものやモダンな空間にあうブラック塗装になっています。さらに、ファブリックは上質でざっくりとした織りの無地が2~5色用意されています。いずれも、モダンな空間にうまくマッチする新しい感覚になっています。
次ページは世界の定番を目指す「HIROSHIMA」シリーズに続きます。