ローコスト住宅/ローコスト住宅の基礎知識

安い坪単価には要注意!

家を建てる時、予算も大切な視点です。そして家づくりの突破口として坪単価があります。しかしその坪単価は、目安にするにしては信用し難い数字です。坪単価とは何か、心構えを身につけましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


家の価格とは

「坪26万円で出来ます」「今ならキャンペーン中で坪26万54円」といったチラシが週末の新聞折込みによく入ってきます。坪単価とは、3.3平米あたりの値段ですが、坪単価×建築面積が必ずしも家の価格ではないのです。実は坪単価表示において、きちんとした定義づけはありません。坪単価の数字だけで飛びつくと痛い目に遭うことがあります。

家の価格は施工部位によって大きく分けると次の3種類になります。
まずは一つずつ価格の中身を確認しましょう。
本体工事価格 柱・壁・屋根・窓・建具・内外装などの工事
付帯工事価格電気・ガス・水道工事・浄化槽などの工事
オプション工事価格追加工事


このうち、本体工事価格と付帯工事価格が伴わなければ家として成り立ちません。そこでオプション工事がなかなかのくせもので、価格表示が曖昧にされています。一般に坪単価を表示した家は、あらかじめ設定したモデルプランがあります。オプション工事はモデルプランにはない追加・変更プランの工事金額なので、想定外金額として坪単価に含まれません。

例えばモデルプランでは各部屋に1ヵ所のコンセントのところを3ヶ所にすると、オプション工事として追加金額が発生します。今や一部屋にコンセントが2、3ヶ所あってあたり前ですが、モデルプランの標準が低いこともあります。それによって坪単価を下げ宣伝効果を上げようとする売り手側の思惑があるのです。


坪単価の中身を知る

坪単価は各社、各人独自に設定するものです。仮に本体工事だけを床面積で割り算すると、坪単価はかなり安くなります。坪単価を鵜呑みにして安く出来ると思っても、付帯工事が含まれていないということも考えられます。付帯工事がなければ住めないので、坪単価に付帯工事金額が上乗せされます。

また家の価格には施工業者が現場で仕事をする際に利用するものの費用もかかります。建物を完成させるまでに10以上の業者が現場に来ます。駐車場があるのか、ゴミの一時保管場所は敷地内にあるのかといった現場経費、会社の諸経費が坪単価に入っているか否かも全体予算を把握する上で重要な点です。

坪単価表示が含む床面積については→次のページへ
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