憶えていますか?スタンダールの「恋愛論」。彼は恋の発生についてのメカニズムを、感嘆!→○○したら…どんなにいいだろうと思う→希望→恋が生まれる→結晶作用が起こる、と説いていました。ちなみに結晶作用って、恋する思いが積もり積もってどんな些細な事も素晴らしく感じられてしまうこと。ま、恋をすると脳内から快感物質ドーパミンが発散されて、心臓がバクバスするっていう単純なことなんですが・・・
この「恋愛論」を「移住論」として使えないか。強引にやってみると、これがなかなかピッタリとくるんですね。田舎暮らしの計画は候補地選びから始まります。つまり出合いの縁とフィーリングが決めて。恋せよ田舎に!と、ガイドがオススメする田舎暮らしのための計画ステップです。
ステップ.1【羨望段階】なにしろ夢を脹らませる。夢無くして実現のためのアクセルは踏み込めない。
*趣味、農業、定年後など、田舎暮らしで何をしたいのかを明確に。そうすれば移住の候補地も絞られてくる。
*週末を田舎、仕事は都会で住いは田舎、どっぷり田舎など、田舎でのライフスタイルを整理してみる。
*家とインテリアの写真をコレクションする。4LDKといった部屋の機能別ではなく、食べる・寝る・作る・遊ぶといった動詞別での収集の方が夢が拡がります。
ステップ.2【情報段階】夢の形がある程度見えてきたら、トコトン相手先(候補地)を集める。情報が多い程、出逢いの可能性が高くなる。
*田舎暮らし関連のインターネットや雑誌などでライブな情報を集める。
*気に入った候補地の役場窓口に、UIJターン、貸家、優遇施策などの情報を問い合わせる。
*都会暮しだったら、市町村が開設したアンテナショップで情報を収集する。
*地域の最新情報が満載されたタウン誌を定期購読する。
ステップ.3【接触段階】候補地の情報が集まったら実際に逢いに行く。人、風景、生活インフラなど、現実に田舎の空間に入らなきゃ解らないものがある。
*田舎体験施設や農家民宿、ふるさと祭りなどへ足を伸ばし、地域の人に直接話を聞いてみる。
*できるだけ一緒に暮らす家族で田舎を体験し、全員の意見を出し合い検討する。
*快適な季節だけでなく、厳しい真冬・真夏の生活環境も確認しておく。
ステップ.4【支持段階】田舎の移住地が決まったら具体的な準備へ。欲張らずに、譲歩できる・できない条件を明確にしたプラン作りを。
*生活費は、スタート時から余り厳しく設定せず、実現可能な日常経費の目標を決め、それに近づいていけるよう努力する。しかし、ある程度の移住直後の生活費の準備は重要。
*住いは、まず候補地の市町村に斡旋・紹介窓口があれば、そこに相談する。万一その土地に馴染めなかった場合を考えると、やっぱり借家がオススメ。それも家賃の安い公営住宅。
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