今回は「焚き火の達人になる」です。
↓田舎でやりたい!シリーズ バックナンバー↓
【第1回】田舎暮らし/田舎でやりたい!~野鳥の来る庭づくり
【第2回】田舎でやりたい!~焚き火の達人になる
【第3回】田舎でやりたい!~犬と一緒に暮らす
【第4回】田舎でやりたい!~七輪で炭火焼き料理堪能
【第5回】田舎でやりたい!~庭で美味しい野菜を作る
【第6回】田舎でやりたい!~エコ発電に挑戦
焚き火を楽しむ達人オジサンたち
「国際焚火学会」をご存知ですか?カメラマンの浅井愼平さん、コピーライターの糸井重里さん、作家の椎名誠さん、コメディアン&書評家の内藤陳さんなど、一癖あるオジサンたちが創立会員に名を列ねる学会名です。
アタマに「国際」と冠したところが何とも大袈裟ですが、まぁ平たく言えば焚き火同好者の集まりですね。
何でも遊びにして楽しんでしまう彼等は、焚き火を通じて宇宙観を究める主義を、あるいは焚き火に至福を覚える主義を「タキビズム」。そして、焚き火に傾倒する人、あるいは焚き火を目的にとして焚き火をする人を「タキビスト」と勝手に命名して、野山でひたすら焚き火を囲んでいます。
オジサンたちだけに、この「火遊び」を独占させては勿体ない。都会でやれば何かとうるさい焚き火も、田舎の自然の中でやればアウトドアの楽しみの入門編と言えるのではないでしょうか。
それでは、田舎の火遊びを始めましょう!
薪の王様はどれか?
焚き火は掻き集めた落葉や拾ってきた枯れ枝などが簡単ですが、ココでは贅沢に薪に適した樹種を厳選します。つまり、焚き火の炎の美しさや火力、長く楽しめる火持ちの良さ、そしてその香りまで楽しむためです。これが達人の焚き火のやり方。
薪材にはどの木を選ぶか?薪の定番として広く使われている、櫟(クヌギ)や楢(ナラ)。クヌギは茶の湯に使う炭の材ですね。抜群の火力と火持ちを誇る薪材のキング、ナラはパチパチと心地よい音や香ばしい香りが楽しめる薪材のクイーンでしょうか。
当り前ですが、薪の割り方で焚き火の性質も変わってきます。木を太く割れば火持ちが良く、反対に木を細く割れば火持ちが悪いが、着火性に優れ急いで火力をアップする。焚き火は薪の完全燃焼(灰だけが残る)が達人領域ですから、薪の並べ方も研究する必要があります。これは試行錯誤の体験を積むしかありません。
焚きつけ(着火材)をどうする?
最も大衆的なものといえば新聞紙でしたね。昔から焚きつけとして、すぐある・すぐつくで重宝していましたが達人が使うとしては、ヤワ過ぎる。やっぱり田舎暮らしなら、すぎっぱ(乾燥した杉の葉)。火付きが良く、灰の量も少なく風で飛び散らない天然の焚きつけです。ご近所に製材所などがあったら、大鋸屑(おがくず)を貰ってきましょう。粉状ではなく、紐状のカールしたもの。手で握るとフワフワして形も色も美しい。達人は焚き火の材料の美しさにもこだわる。
焚きつけに火をつけたら、小さな木っ端や小枝を少しづつ載せて火床を大きくする。次に太い枝や木材というように薪を足す。薪の間に空間を作って空気の通りをよくする。燃え上がる。突きまわさず火が落着くのを待つ。熾き火ができる。焚き火が安定する。
小さなものから大きなものへ、燃えやすいものから燃えにくいものへ。ココがポイントです。
次は、焚き火居酒屋を開店します。