田舎暮らし/田舎暮らし・スローライフ情報

ガンバレ!小さなマチとムラ

平成の大合併で消えた市町村は1,400余り。しかし、合併!の大合唱をものともせず、独自の道を選んだ市町村もある。パワーを秘めた小さなマチとムラを全国からピックアップしてご紹介します。

堀江 康敬

執筆者:堀江 康敬

田舎暮らしガイド

全国の市町村の約6割が再編されたという「平成の大合併」。市の数は100余り増えましたが、1,400余りもの市町村が消えたことになります。しかし、合併! 合併! の大合唱をものともせず、独自の道を選んだ市町村も存在します。

合併NO! を選ぶと、自治体の運営経費が賄えないため国が不足分を交付してくれる「地方交付金」が確実に減ってしまいます。また、合併した自治体は行政サービスを低下させず、今まで以上に高まるであろう住民のニーズに応えていかなくてはなりません。

合併を選ばなかった自治体。独自の道は前途多難ですが、苦しい財政の中でふるさとの歴史や文化を守っていこうという気持ちの表れでしょうし、将来に向けて行政と住民とが二人三脚で頑張ろうという決意表明とも受け取れます。

身の丈に合った自治体のスケール、地元ならではの伝統や文化、そして行政と住民との一体感。田舎暮らしの候補地としての条件を満たしていると思います。今回は、パワーを秘めた小さなマチとムラを全国からピックアップ。あなたの第二のふるさと探しのご参考にどうぞ。


【目次】
・1P…北に住むなら、やっぱり北海道
2P…いまからだって目指せる達人
3P…関東近県で自然を堪能



鶴が居るから鶴居村/鶴居(つるい)村(北海道)

釧路市の北西部40kmに位置。南部は釧路湿原を中心とする湿原・湿地帯。 北部は丘陵地帯。人口は釧路支庁の市町村中、最も少ない約2,600人。村名の由来は、特別天然記念物タンチョウの生息繁殖地であることから。

■村のイチオシ
・鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ/長年タンチョウを愛し給餌活動を続けてきた故・伊藤良孝夫妻より提供された給餌場。現在は野鳥の会の人々が保護活動をしています。

・鶴居どさんこ牧場/「日本在来馬「どさんこ」によるトレッキングの拠点としてオープン。釧路湿原国立公園などを探勝する外乗りトレッキングは、初心者でも楽しむことができます。

■仕事
主に酪農と農業。農業所得が極めて高く、住民一人あたりの平均年収額は北海道内一位です。また、冬季はタンチョウの飛来が多いことから観光も盛んです。

■移住者のための情報
・釧路湿原国立公園を眼下にみる自然環境豊かな地区に分譲住宅地を整備し、首都圏からの移住促進事業を展開しています。 首都圏から富裕層が移住し、村の人口が増加に転じてきました。

・福祉が充実しており、中学生までの医療費無料、出産時祝金支給、高校通学バス運行、65歳以上70歳未満医療費助成などを実施しています。


※村のウェブサイト>>鶴居村ホームページ


全世帯に光ファイーバー設置/西興部(にしおこっぺ)村(北海道)

日本で唯一流氷の接岸するオホーツク海より25km内陸にある、人口1,200人余りの小さな村です。広大な森林と牧草地に囲まれ、森林資源が豊富。

■村のイチオシ
全国に先駆けて全世帯への光ファイバーを設置。パソコンを使って家畜データーの管理を行ったり、牛舎の様子を村内のどこからでも見ることができる牛舎遠隔システムの導入を目指しマルチ化を進行中。

■仕事
豊かな森林資源を活用した野外遊戯施設の整備や木材加工をすすめています。また、しめじきのこの製造、山菜加工、淡水魚の養殖などの生産分野にも積極的に取り組んでいます。

■移住者のための情報
・村内に住宅を建設した場合、一律100万円の住宅建設奨励補助金を交付。また、村が整地した造成地に建設すると、宅地使用料が10年間無料となる支援制度も行っています。

・村内中学2年生全員を海外研修(アメリカ・アラスカ)に派遣。広い視野と国際感覚豊かな人材育成のため、ホームステイや学校との交流会など、色々なメニューを体験します。

※村のウェブサイト>>西興部村ホームページ
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