ご自身のインテリアスタイルのイメージを考えるときに、「穏やかで優しい感じにしたい」「賑やかで元気な感じがいいな」「ぐっと渋く落ち着いた感じが好き」といったことを思い浮かべながら計画を立てますね。この「○○な感じ」は色が大きく関わる部分です。色は、インテリアのイメージ作りにとても役立ちますから、思い浮かべたイメージになるように、上手に色を使いこなしていきましょう。今回は色のイメージと配色ルールから部屋のイメージ作りを考えてみます。
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色の基本は色彩の達人への第一歩
同じ色相でも違った顔がある
下の図1と図2を見てください。使っている色は同じ色ですが、印象はどうでしょうか?
図1:明るい、爽やか、楽しいといった印象の
色のグループ
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図2:派手、情熱的といった印象の
色のグループ
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図1と図2の色は同じ色相ですが、まるで印象が変わってきます。これは、明度・彩度が図1のグループと図2のグループでは違うからです。図1のグループは、高明度で中彩度の色で、明るい・爽やかな、
・楽しいといった印象に、図2のグループは中明度・高彩度の色で、派手、情熱的な印象が感じられます。
色のイメージを利用して空間作り
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印象が似ている色は、明度・彩度が同じような位置にあります。(資料:タチカワブラインド)
このような同じ色の印象やイメージによる色のグループ分けを色の調子=トーン※といい、それぞれのトーンには表現しやすいイメージがあるのです。
※トーンの考え方は財団法人日本色彩研究所が開発したもので、配色を考えるときにとても役にたちます。
財団法人日本色彩研究所
トーンについて(PCCS)
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図2のグループの色を中心に使っています。南仏プロバンスのイメージの情熱的で活き活きとした印象が出ています。(インテリアコーディネート:鈴木理恵子)
インテリアでの色彩計画を考えるときには、明るく爽やかな印象にしたい場合には図1のような色を使い、派手で情熱的な印象にしたい場合には図2のような色を使うとそれぞれのイメージを実現しやすいでしょう。
次ページは色の組み合わせ方のポイントをご紹介します。