生地次第で役割が変わる?
3重掛け+上部のバランスをつけたトラディショナルなカーテンスタイル。いろいろな光の表情も楽しめそうです。(画像:キロニー) |
一般的にカーテンは、厚手と透過性のある生地を2重に掛けて、窓掛けに求められる役割を果たしています。場合によっては、3重掛けや1重掛けにしたり、ブラインドやロールスクリーンと組み合わせたりということもできます。カーテンに用いられる生地の種類や特徴を把握して、目的やイメージに合わせて上手に選んでいきましょう。
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多種多様な「ドレーパリー」
織物の厚地のカーテンを総称して「ドレーパリー」や「ドレープ」と呼びます。ドレーパリーは、生地の厚さや色柄も豊富。様々な機能を付加した生地も用意されています。【断熱保温】冬場の寒さ対策には、ドレーパリーが役立ちます。厚手でしっかりと密に織られたものや、ふんわりと起毛させた糸で織られたものが保温効果が大きくおススメです。
【遮蔽】ドレーパリーは厚手なので外からの視線を遮ったり、見たくない景色を隠したりするのに有効です。しかし、同時に日差しも遮ることになりますから、主に夜間の視線が気になる場合に用います。日中も遮蔽を望むなら、掛け方や生地の透過性などを検討しましょう。
【遮光】ドレーパリーはある程度の厚みがあるので日差しを遮る効果がありますが、織り目の荒いものや薄い生地は遮光効果が低くなります。より高い遮光性能を求めるのであれば、黒い糸を織り込んだり、裏側にシートを張ったブラインダーと呼ばれる遮光カーテンを採用するとよいでしょう。
【防音吸音】カーテンだけでは完全に音を遮ることは難しいのですが、防音効果を高めるために、遮音材を裏に貼り付けた防音用カーテンが使われます。また、吸音効果は重量があり表面に凹凸があるドレーバリー(例:ベルベットなど)が向いています。
左:優しく落ち着いた色味の無地のカーテン。花模様の裏地を加えておしゃれな印象に。見栄えも美しいばかりか、保温性や遮光性もアップ。(画像:キロニー)右:遮光性能の高いブラインダー。窓をすっぽりと覆うと効果も高い。(画像:サンゲツ) |
ドレーパリーは織物ですから、糸の素材や表情、色の組み合わせ等によっていろいろな表情が生まれます。代表的な織り方は、多種多様な柄が織りだせるジャガード織りと無地やチェック、ストライプといった単純な模様を織るドビー織り。緻密な織りや複雑な色柄になるほど価格が高くなります。
ドレープラインもカーテンの美しさの1つ。カーテンに仕立てた時の見え方にも注意が必要。また、横開きのカーテンは、たまりの大きさにも気を配って。(画像:キロニー) |
カーテンに花を咲かせて「プリントカーテン」
大人気のマリメッコ。ブルーの花がカーテンに咲いたよう。裏地をチラッとみせるテクニックもマネしてみたい。同じトーンのマリメッコのストライプ柄を組み合わせて。(画像:キロニー) |
比較的値段が手頃なものが多いのですが、複雑で色数の多い柄のプリントカーテンになると、価格は高めになってきます。一般的には、無地のフラットな生地にプリントしますが、織り模様のある生地にプリントを重ね、深みのある表情を楽しむ生地もあります。
大柄のプリントカーテンは、たっぷりとヒダをとるよりも、あまりヒダをとらずに柄そのものを見せる掛け方がおススメです。また、プリントカーテンは裏側に模様がありません。外からの見栄えが気になるのであれば裏地をつけたり、織り模様の上にプリントを施したものなどを選ぶとよいでしょう。
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