テカリは汚れのサイン
左が本来の状態。右が汚れた状態。革の表面には細かいシボ(溝)があり、汚れが入り込みやすい。 |
三井:まずは埃。それと人が座ったり触ったりして、皮脂や汗がつくことでソファは汚れてきます。
ガイド:特に、手で触れるアームは汚れが気になりますね。
三井:はい。革のソファのアーム部分や、座面がテカッとして滑るようになったらそれはかなり汚れてる証拠なんですよ。できればその前にお手入れをして欲しい。
ガイド:滑ってくると座り心地も悪くなりますね。そういった汚れは拭き取ればいいんですか?
三井:う~ん。乾拭きはお勧めできません。ぎゅっと拭くと汚れを革のシボ(溝)の中に押し込んだり、反対に革に傷をつけてしまいます。
ガイド:革は水に弱いから水拭きもできませんよね。合成皮革なら大丈夫でしょうか?
三井:ビニール素材のファーストフード店の椅子、良く見ると汚れていることがあります。水拭きをしても汚れを押し込んでしまってはダメなんです。
ガイド:とするとお手入れはどうしたらいいのでしょう。
革のお手入れはスキンケアだ!
三井:革はいわば、動物の皮膚。顔を洗わない人はいないでしょ?革も丁寧に洗ってあげればいいんですよ。ガイド:洗う?よく中性洗剤を薄めて拭くという注意書きを見ますが。
三井:台所とか掃除用の洗剤は革には良くないですよ。だって、台所の中性洗剤は食べ物の油汚れを落とすくらいだから強すぎます。革は革に合わせた洗剤選びが必要なんです。
ガイド:う~ん、やっぱり革のお手入れって大変ですね。
三井:いえ、毎日毎日汚れ落としをする必要はないんです。それと、革でも布でも大事なのは、まず汚れ予防をしておくこと。ずっと手入れも楽になります。
ラー油を落としてみると…。これは布ですが、汚れ防止をしていると万が一何かをこぼしても、染み込みにくく拭き取るのが簡単に。 左:汚れ防止済み。布がラー油を弾いて丸い粒状態をキープ。右:汚れ防止無し。ラー油の粒が壊れてだんだんに染み込んでいる。 |
ガイド:ほんと、汚れが染みていかないですね。では、実際のお手入れ方法を教えてください。
基本的な手入れの方法は次ページで。>>>