インテリアコーディネート/インテリアコーディネートの基本

快適で美しい部屋のための色彩計画(3)

色を上手に使って快適で美しい部屋を実現したいですね。ベーシックカラー、アソートカラー、アクセントカラーを使った、とってもわかりやすいテクニックをご紹介します。

執筆者:鈴木 理恵子

今月は、
快適で美しい部屋のための色彩計画(1)
快適で美しい部屋のための色彩計画(2)
と2回にわたり、【「どんな色」を「どこ」に「どれ位の分量」で「どんな風」に使うのか】という考え方を中心にご紹介してきました。今回はその中でも色数3色に絞って使う、とってもわかりやすいテクニックをご紹介しましょう。

大中小でバランスを!

インテリアの色彩計画では【「どんな色」を「どこ」に「どれ位の分量」で「どんな風」に使うのか】は基本となる考え方です。その中の手法の一つとして、インテリアで使う色をアソートカラー(協調色)、ベーシックカラー(基調色)、アクセントカラー(強調色)の3つに分けて色の配分をする方法があります。

それぞれの色を使う目的と配分するときの場所やボリュームには目安があります。

【アソートカラー】
部屋の中で、印象つけたい色をアソートカラー(協調色)と呼びます。部屋の雰囲気をつくる色ですので、ボリュームとしては中程度、おおよそ空間の25%を目安に配分します。色を配分するには、場所として目につきやすい位置にあり、面積のあるソファやダイニングテーブルや収納家具、カーテンなどがよいでしょう。

部屋の中心となる色ですので、色味が感じられる中彩度くらいの色がよく使われます。

アソートカラーでは色味がしっかりと感じられる中彩度の色がよく使われます。明度の違いで印象も変わります。
       

【ベーシックカラー】
ベーシックカラー(基調色)は、アソートカラーの背景となり、アソートカラーを美しく映えさせるための色で、空間の70%を目安に使います。ボリュームが大きくなりますから、空間全体の雰囲気を作る色でもあります。インテリアアイテムとしては、床や壁、天井などの大きな面積に配分します。
背景となる部分で後からの変更もききにくいため、個性を抑えた色を使うことが多いです。一般的には高明度低彩度の色がよく使われます。

ベーシックカラーには、明度が高く彩度が低い色がよく使われます。微妙に色が異なるのでアソートカラーとの色あわせを確認して。
       

【アクセントカラー】
アクセントカラー(強調色)は、部屋全体を引き締めたり、変化をつけたりする効果を考えて使う色です。名前のとおり空間のアクセントとして、少量、目安としては5%程度加えるとよいでしょう。

空間を引き締めたり変化をつける色なので、強く印象に残るように、アソートカラーとは明るさ感や色味が対比となる色を使うとよいでしょう。目に付きやすく小さなアイテム、例えば、クッションや絵、インテリア小物、植物などに使うことが多いですね。
アクセントカラーを変えることで部屋の印象も変わってきます。変更が容易な部分になりますから、四季おりおりの色を楽しむこともできますね。

アクセントカラーとしては、彩度が高い色や明度が大きく違う色が良く使われます。強い色なのでほんの少量を。
       


このように、ベーシックカラー、アソートカラー、、アクセントカラーの3つに絞ることによって色数も抑えられますし、使う分量も大中小と目安ができますね。またどこに使うのかもわかりやすく、効率よくカラーコーディネートを進めることができると思います。


それでは、 次ページで実際の空間にどのように使われているか検証してみましょう。 大中小でこんなに美しい!
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