動画撮影・動画編集/デジタルビデオ撮影の基本

デジタルビデオのズームの効果的な使い方

ズームはとてもおもしろい効果ですが、それだけに使い過ぎは禁物。ズームの特徴をよく理解し、必要な部分だけに利用して下さい。

阿部 信行

執筆者:阿部 信行

デジタルビデオガイド

ズームインとズームアウトの使い分け

ビデオ撮影でよく使われるのがズームです。その映像効果が大きいだけに多用されますが、それだけに誤った使い方をされるのも多いのです。いわゆる「船酔いの映像」といわれるもので、無意味にズームを利用した映像のことをいいます。こうした映像を撮らないためにも、ズームの機能をよく理解しておきましょう。

まず、ズームには、被写体に寄る「ズームイン」と、被写体からワイド側に移る「ズームアウト」の2種類があります。広いところからズームインで人物に寄っていくと、最初に場所を説明し、さらに見る側の注意をズームインした人物に集めます。そして、流れとしてはそこから別のシーンへとつなげていきます。

逆に人物からズームアウトしていくと、その人物がどこにいるのかを説明する映像になります。すなわち、見る側の関心を人物から場所へ移し、たとえばエンディングへつなげるときなどに利用します。

また、ズームインは「人物がいる位置」を示す効果もあり、ズームアウトは「人物がいる場所」を示してくれます。

ズームイン

広い場所から人物へとズームインしていくと、その人物がいる位置を知らせてくれます。たとえば次の例では、人物が木の下にいるのだということを見る側に知らせています。

 

ズームアウト

人物から広い場所へとズームアウトすると、見る側の意識を人物から場所へと移します。

 


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