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パンとエスプレッソと…表参道(3ページ目)

東京の日常生活に寄り添う上質のバールとブーランジェリーが誕生。腕利きのバリスタが淹れる極上のマキアートにも、秘密のアイス・カプチーノ風船(?!)にも小さな喜びと驚きが。夜は食事メニューも充実しています。

川口 葉子

川口 葉子

カフェ ガイド

ライター、喫茶写真家。著書に『東京カフェ散歩 観光と日常』『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『街角にパンとコーヒー』『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』(実業之日本社)他多数。雑誌、Web等でカフェやコーヒー特集の監修、記事執筆多数。Webサイト『東京カフェマニア』主宰。

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飲みものの価格は、イタリアのバールと同じように二段構え。バンコ(カウンター)で立ち飲みをする場合は、席に座っていただくよりも100円お安くなります。

國友さんはillyのノーマルローストの豆を使い、チンバリのエスプレッソマシンで抽出しています。初めて「パンとエスプレッソと」を訪れた午後、1杯目に注文したのはカプチーノ・ドッピオでした。
ドッピオにはエスプレッソが通常の2倍使われ、風味が一段と力強さを増しているのはもちろんのこと、褐色も濃くなるので、フォームミルクとのコントラストがくっきりとした、より美しいアートを楽しむことができます。(写真下右)

余談ですが、隣のテーブルに座っていたフランス人の女性二人が、私のテーブルに運ばれてきたカプチーノ・ドッピオを見て感嘆の声をあげ、そのあと自分たちでも注文していました。

砂糖を入れてから抽出する理由

「パンとエスプレッソと」で飲みものを注文する際に、必ずバリスタから訊ねられるのが「お砂糖は入れますか?」。國友さんのスタイルでは、カプチーノを抽出するときにあらかじめ砂糖を加えるのです。その理由は、最高の口あたりを実現するため。

「カプチーノは最初のひと口が最もおいしいのです。できたてのミルクの泡がぴかぴかしていますから。泡は時間とともにどんどん潰れていってしまうので、できることなら30秒以内に味わっていただくのがベストなんですよ」

砂糖を入れてから抽出をおこなうのも、そのため。できあがったカプチーノの上に砂糖をふりかけてスプーンで混ぜると、せっかくのきめ細やかでふわふわした泡を潰してしまうのですって。

もっとも、國友さんの高度な技術でつくられたカプチーノは、飲み終わるまでしっかりした泡が崩れないでいてくれるのですけれど。バリスタ自身の厳しい基準では、とにかく最初の極上のひと口を、高い完成度のままお客さまに楽しんでいただきたいのでしょう。

▼酸味と砂糖が織りなす美しいマジック

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