サードプレイスとしてのBOOK&CAFE
「TSUTAYAを訪れるのは自己実現をしたいと考える人々。私たちはお客さまの自己実現欲求にお応えする生活提案をしています」と明快な言葉で話してくださったのは店長の松村さん(写真下左)。
「本や音楽、映画など、TSUTAYAが扱う商品はいずれも生活を楽しく豊かにするもの。コーヒー片手に本を選べたらもっと楽しいよね、という発想から、“サードプレイス”としてのBOOK&CAFEを展開することになりました」
有楽町マルイ店ではより快適な空間をめざし、女性客を強く意識したお店づくりが行われています。内装を明るいトーンで統一し、会計カウンターはお客さまが手荷物を置きやすいようフラットな造りに。
本のジャンルはお料理やインテリア、リラックスのためのライフスタイルブックが特に充実。また、銀座界隈では随一と思われる豊富な国内外の旅行ガイドブック、関連DVDやCDが書架に並びます。
書籍に混じって、キュートな赤いポットに入った植物栽培キットやキッチン雑貨も。ここはちょっと気の利いたプレゼントを探すにもぴったりの場所なのです。
GIFTコーナーの個性的な絵本たち
店内の一角にはGIFTと題したコーナーが設けられ、落ち着いて本を選べるよう写真上のようなカウンターと丸テーブルが用意されています。誰でも素直に楽しめる可愛い絵本はもちろんのこと、エスプリの効いた絵本、シュールな絵本、ブラックユーモアたっぷりのスパイシーな大人のための絵本も多く、「ここに置いてある童話は絵が怖いものばかり、と年配のお客さまに笑われたこともあります(笑)」と松村さん。
「子どもの頃に愛読したのは『星の王子さま』。大切なことは目には見えないという言葉が記憶に深く残り、今でも日々の指針になっています」
場所柄、“品格ある銀座の書店”を求めて訪れるお客さまも多いので、こまやかな応対を心がけているそう。
松村さんがお客さまの要望に応え、オープン早々に改善したのがプレゼント用のラッピング。時間がかかるわりに美しく仕上げるのが難しい凝ったラッピングをやめ、包装紙とリボンのそれぞれをお客さまが選べるように変更。100通り近い組み合わせが可能で、贈る相手に合わせて自分の気持ちをさりげなく表現できるラッピングに。
ハートフルな笑顔のおかげなのでしょう、以前勤務していた郊外の店舗では、松村さんを孫娘のように可愛がってくれる老夫婦のお客さまがいらしたそう。
「オープンしたての有楽町マルイは活気があってにぎやかですが、8階まで上がってきていただけたら、ゆっくりとお楽しみいただける空間が待っています。どうぞ本とコーヒーでおくつろぎください
『絵本 星の王子さま』
著:サンテグジュペリ
訳:池澤夏樹
出版:集英社(1,785円)
※星の王子さま公式ホームページ