シャンパン・スパークリングワイン/おすすめのスパークリングワイン

「レ セゾン」で「ベル エポック」を試飲(2ページ目)

ペリエ ジュエの最高級シャンパーニュ「ベル エポック」は、花柄ボトルのエレガントなワインである。その2002年ヴィンテージ発売を前に、帝国ホテル東京のフランス料理店で試飲会が開かれた。

執筆者:橋本 伸彦

旨味を泡が包む


前菜は温かいラヴィオリ(具を包んで平たく形作ったパスタ)である。『赤座海老のラヴィオリ マンゴーとトマトのコンフィ 柚子風味のムース』と題されたこの料理、軽く泡立てられたクリーミーなソースに浸ったラヴィオリはイカスミを練り込んだのだろう、真っ黒で意表をつかれる。ナイフを入れればブリブリと強めの弾力を感じさせるしっとりとした赤座海老が詰まっており、中心部にマンゴーとトマトを煮詰めたコンフィが入っている。
『赤座海老のラヴィオリ マンゴーとトマトのコンフィ 柚子風味のムース』

歯ごたえを楽しみながら食べると、口の中で赤座海老とラヴィオリとソースが混ざり、違ったタイプの旨味が感じられる。トッピングされた白い泡はコショウの香りを仕込むこともあるらしいが、柚子の香りにしてあるのはきっと、ベル エポック2002年にあるフレッシュな香りとの相乗効果を狙ったものだろう。また、泡立てたソースやトッピングは現代的な手法。口当りが泡同士ということもあり、軽やかでシャンパーニュと相性が良い。

注がれたベル エポック(左から1996年と2002年)
食前のグラン ブリュットは円筒形に近い形のグラスで供され、その爽やかな酸味と透明感が印象的だった。それに対して、ベル エポック2002年はやや口径が広く釣鐘を逆さまにしたような形のグラスに注がれる。イメージ的にエレガントな形状というだけでなく、飲む際に口の中にシャンパーニュが幅広く注がれることになって、まろやかさやコクが楽しめるのではないか。デシャン氏によると「2002年は例外的に優れたヴィンテージ。特にコート・デ・ブラン(シャルドネ種が栽培される地域)で良いブドウができた。バター、ヴァニラ、蜂蜜の風味。ストレートな飲み口と、長い余韻」という。若いがよく出来たヴィンテージ・シャンパーニュである。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます