最新版『珈琲番付2001-2002』の内容。商品紹介と試飲の感想、評価が掲載されている。
久 編集において気をつけていることは何かありましたか。
小 同人誌という性格上、好き勝手にやらせていただいてはおりますが、ジャッジを2人(小金井さんと奥様)の舌だけで行っているために公正に評価するよう気をつけております。ただ、不思議と評価は似通って、美味しい不味いでケンカをしたことはありません。
久 編集で苦労したことは何ですか。
小 掲載されている缶の本数が多いことと、締め切り間近に新しい缶コーヒーが見つかることだと編集担当のよろづ山親方は申しております。
久 制作してうれしかった事は何ですか。
小 読者の方に「全部試飲してるんですか!」と驚いて質問されて「ハイ!全部試飲してます」と胸をはって答える時でしょうか。
久 後悔したことはありますか。
小 こんな企画を始めたこと自体が、後悔でしょうか。しかし、楽しい思い出ばかりなので、後悔していることはありません。
久 もし後継者がいたら、その人たちに送る言葉はありますか。
小 珈琲番付を始めた当初は、缶コーヒーというマーケット自体がここまで膨れ上がるとは、予想もしておりませんでした。そのためこんなに掲載本数が多い本になってきてしまったのですが、ここまで来ると個人レベルでの本の制作は難しくなってきていると思います。今後同じ事をやろうと思ったら、私達以上のファイトと努力と犠牲(笑)が必要かと思います。よって、あまりお勧めは出来ませんね。
久 ありがとうございました。
最初にも述べましたが、グルメブームとは言っても記録に残らないものが特に加工食品には多いと思います。『珈琲番付』は個人が制作していた同人誌ではありますが、評価の確かさや収録数からして『缶コーヒーのミシュランガイド』であるとともに『缶コーヒーの年鑑』でもありました。このような名著が今年で終わってしまうことは非常に残念です。小金井さんは「今後同じ事をやろうと思ったら、私達以上のファイトと努力と犠牲が必要」とおっしゃっていますが、清涼飲料水の研究資料として、また、缶コーヒー選択のガイドとして、今後も必要となる本ではないかと思います。出版社でも個人でもかまいませんから、この企画を引き継いでくれる方が出てくることを熱望し、サークル・きりん本舗さんの今までの活動に感謝いたします。
なお、『珈琲番付 2001-2002』は年末お台場の東京ビッグサイトで行われる『コミックマーケット』で販売されます。その後品切れまではWebサイトにおける通信販売となります。詳しくは下記『きりん本舗のホームページ』をご参照ください。
きりん本舗のホームページ - http://homepage1.nifty.com/kirin-honpo/
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