世はまさにIT時代。パソコン、インターネット、携帯電話が当たり前の時代になってきました。このIT時代に日清食品が提案したカップ麺のIT戦略が今回紹介する『e-noodle』です。ITと言っても、Information Technology(情報技術)ではなくてImadoki Tegaru(いまどき手軽)ですが。
この『e-noodle』、日本国内向けでは初めて発売された電子レンジ調理用カップ麺ではないでしょうか。カレーですと大塚食品の『あ!あれたべよ』がありますし、電子レンジでチンすると主食とおかずがいっしょに温まる(アメリカではこのような食品を『TVディナー』という)ミツカン『タイムディッシュ』(販売終了)というのもありましたから、逆に考えると即席麺というのは食品の中では遅れていたとも言えます。
今回発売されたのはソース焼きそば、焼豚しょうゆ味ラーメン、醤油とんこつラーメンの3種類です。容器を見ると、焼きそばはコンビニで売っているスパゲティやお弁当に使われている容器と同じです。ラーメンの方は外側がスチロール、内側が紙という二重構造になっています。スチロールだと熱に弱いのではないかと思いましたが、電子レンジでの調理には全く問題ありません。触ってもあまり熱くありません。
焼きそばはそのまま2分半~3分、ラーメンは水を入れて5分~7分、電子レンジに入れ加熱します。ちゃんと食べられるのだろうかと危惧しましたが、そこは売り物ですから、ちゃんと食べられるようにできます。味も普通のカップ麺並みです。
お湯を入れるカップ麺だったらだいたい3分でできます。この3分というのは日本人が我慢できる時間の限界ではないでしょうか。『e-noodle』の5分~7分というのは長すぎるのではと思います。また、焼きそば以外は水が必要になりますので、それだったらお湯で作る方が良いのではと思う人も多いでしょう。でも、今後の改良次第では電子レンジ3分でできるようにもなるでしょうし、水もいっしょに入っていれば完璧になることでしょう。
『カップヌードル』が発売されて約30年、日清食品からは思い出すだけでも非常に多い種類のカップ麺が発売されました。しかしながら残っているのは最初にできたカップヌードルだけというのは、カップヌードルの偉大さを物語っているのではないかと思います。この『e-noodle』も一発屋で終わるか、それとも『ラ王』のように定番商品になるか、今後の改良にかかっていると思います。
e-noodle公式サイト - http://www.yahoo.co.jp/docs/ad/nissin/
日清食品 - http://www.nissinfoods.co.jp/
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