1.国境を越え愛されるケーキの理由
2.ロサンゼルスにお店ができるまで
3.食材のこだわり&困難な食材購入
4.未知なる可能性を秘めるカフェ
以下
*黒文字「アマンディーヌ」豊島竜太社長
*青文字「洋菓子ガイド」下井美奈子
ロスに出店された理由は何ですか?
NYももちろん考えました。何度も足を運び、洋菓子店を食べ歩きました。 そこで分かったのがNYは競合が非常に多いということ。
それにくらべ、LAは人口が多いわりにはカフェ文化が遅れている。 さらにケーキやパンが好きな人種が多く住む場所なのに、美味しいお店がすくない。その隙間に入り込もうと考えました。
日本ではお店をOPENさせるにあたり「食品衛生責任者資格」(または栄養師、調理師、製菓衛生師などの資格を所持)が必要ですが、規約の多いアメリカでは、同等の資格が必要ですか?
はい。フードセーフティープログラムを受講し試験にパスしたものが、お店に一人必要になります。受講内容は食材の扱い方、衛生の管理などを学びます。この店では私がもっています。
VISAはどうされていますか? グリーンカードをお持ちですか?
いえグリーンカードは持っていません。起業すれば経営者として、自分のVISAを自分で確保できるんですよ。
建築や制度でも日本と異なる点が多々あると思います。たとえばヘルスデパートメント(保健所) ・ビルディングデパートメント(建築局)、ADA ( Americans with Disabilities Act:アメリカ合衆国の障害者法) があると聞きましたが、その点で何かエピソードなどありますか?
ヘルスデパートメント(保健所)は本当に怖い(笑)。
3ヶ月に一度、衛生面をチェックしにきます。そこで、A~Cまでの衛生ランクをつけられます。(Aが一番衛生的という意味)。
しかも何の前触れもなく、営業時間の一番混んでいる時間帯に来るのです。従業員にごまかしをさせないためですね。また人によってチェック箇所が違うので、対処がとても難しいのです。
ビルディングデパートメント(建築局)はどういうことを確認されるのですか?
ここはお店を作る段階時だけ関わってきます。非常に細かい指示があるんですが、安全性などカリフォルニア州の基準に満たしているかどうか、確認します。
ADA ( Americans with Disabilities Act:アメリカ合衆国の障害者法 ) はどういったものですか?
ADAの規約に基づいて、通路は車いすが通れるよう、また行き止まりや、トイレ内で車椅子が一回転できるようにする必要があります。他にも段差がないようにするなど、いわゆるバリヤフリーを徹底させています。
こうした障害者の方々に優しいところは、カリフォルニアの素晴らしいところですね。
スタッフの方も日本人以外の方が殆どですが、言葉の違いなどで苦労された点はありませんか?
3年たってずいぶん慣れてきましたが、最初は苦労しました。ただ英語が話せなくても毎日接していれば意思疎通はできるものですよ(笑)。
▼ヘルスデパートメントの衛生状態を示すランク(A)
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「食材のこだわり&困難な食材購入」についての対談です。
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