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23万7,300円! 夢のクリスマスディナー!(3ページ目)

【こちらは2010年1月で閉店となりました】不況と言われるこの時代に、23万7,300円のクリスマスディナーとは!いったいその意図はどのあたりにあるのでしょう。ひと夜のプレステージを盛り上げる夢の全容をご紹介!

執筆者:河野 優美

ピンクのグラデーションの秘密は、まるごと苺

イタロプロバンスダイニング
暮れなずむ溜池の景色に寄り添うグラニテ

魚料理の後は、口直しの「苺とシャンパンのグラニテ」。パッと見たところ、グラスの下がほんのりピンクにグラデーションしていたので、「ベリーのシロップでも加えたのかな」と思い、スプーンでざくっとかき分けたところ、待ってましたとばかりに、ひょっこり顔を出したのが、真っ赤な苺。

イタロプロバンスダイニング
苺がまるごと顔を出してビックリ!

これは、レモンの皮、バニラビーンズ、シロップで煮た、苺のコンポート。シャンパンのグラニテはよくある口直しですが、こんなにかわいい驚きなら、いつでも大歓迎です。

サラダ菜を凝縮した濃い緑のソース

イタロプロバンスダイニング
サラダ菜でここまで濃い緑が出せるとは!

肉料理は、「常陸産牛フィレ肉のグリエ トリュフソース レタスのブルーテとエシャロットのコンフィ ジャガイモのエスプーマを添えて」。

最初に目に入るソースが、とても濃い緑なので、ほうれん草、いや、春菊あたりを使っているのだろうとふんでいた所、タマネギとともにピューレにされていたのは、なんとサラダ菜。

あの薄い黄緑の葉から、こんなに濃いソースができるとは。きっと相当、凝縮しているのでしょう。その予想通り、口にすると、ぎゅっと詰まった旨み。かすかな苦味の中に、しっかり塩も効いています。トリュフは、もちろん最高品質と言われる、ペリゴール産。

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ペリゴール産のトリュフとトリュフオイルを入れたマッシュポテト

この個性の強いソースを、ひと休みさせるべく、別の器で出てくるのが、トリュフオイルを入れたマッシュポテト。特殊な圧をかけてふわっとさせてあるため、食感はなめらかなシチューのよう。そのまま食べてもおいしいですが、フィレ肉にかけると、軽めのコクが出ます。

赤ワインは、世界最高峰のひとつとされる「シャトー ムートン ロートシルト 1993年」。アシスタントシェフソムリエの河戸さんいわく、「この年はビッグビンテージではないですが、バランスが取れた飲み頃な時期のため、セレクトしました」とのこと。

著名な画家にデザインを依頼していることでも有名な芸術性の高いアートラベルも、この年は、インパクトの強い、エロティックな少女の裸体。シュールレアリズムの大家、バルテュス氏の作品です。

大人のクリスマスを描く華やかなトリロジー

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デザートは雪をかぶったツリーのイメージ

デザートは、「マロン、ピスタチオのパルフェとリコッタチーズケーキ レッドマカロンとホワイトチョコレートに金箔をあしらって」。

こちらは、雪をかぶったツリーをイメージしたマロンアイス。ほのかなグリーンを醸しているのは、ピスタチオとマロンの粒。底には、苺とフランボワーズのソースを敷き、アイスが酸味と出会うように作られています。

豪華さを演出するのは、ホワイトチョコレートバーの上で揺れる、エレガントな金箔。お皿のふちのピスタチオペーストにつけられたレッドマカロンも含め、赤、緑、ゴールドのトリロジーで、華やかな大人のクリスマスを描き出します。

味わいは、ピスタチオのざらざら感が軽く舌に残るものの、最初の印象は、ナッツと言うより、濃厚な果物のコンフィチュールのよう。マロンの味が強いため、ピスタチオは見た目の色と食感で楽しむ感じです。

6つのインターコンチネンタルホテル共通コンセプト

イタロプロバンスダイニング
コーヒーとともにサーブされた小菓子

この創作デザートのコンセプトは、こちら「イタロプロバンスダイニング」が入る「ANAインターコンチネンタルホテル東京」のみならず、「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」「ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ」「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」「ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート」「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」の計国内6つのインターコンチネンタルホテル共通。

中でも、「イタロプロバンスダイニング」の「クリスマスプレステージディナー」は、ディナーと世界最高峰のプレステージワインを組み合わせることで、その輝きは別格。この“別格”が、コアなクリスマスを仕立てる、最高のキーワード。これが、23万7,300円の全容となります。

まわりのスタッフに手柄を譲る心遣い

イタロプロバンスダイニング
スタッフだけでなく、ゲストからも人気があるという千葉大城シェフ

もともと、千葉大城シェフの料理は、パスタを加えたフレンチがコンセプト。クリスマスはそれをフォーマルにアレンジしていますが、ベースは自然派志向。南仏プロヴァンス地方や北イタリアで発展してきた、野菜、香草、穀物、オリーブ、ビネガーなどをよく使用するそう。

おいしいと料理の感想を伝えると、その度「いや、いや、うちのスタッフがいいもんで」と、まわりのスタッフに手柄を譲る心遣いは、千葉シェフの人の良さを感じさせるとともに、「この人の料理をいただけてよかった」と温かい気持ちにさせてくれました。

帰りは、同36Fフロアにある「マンハッタンラウンジ」で、夜景に酔うのもお勧め。また、ロビー階に下りれば、シルバーとゴールド、ライラックをメインカラーにした高さ8メートルのクリスマスツリーも輝いています。

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イタロプロヴァンス
「イタロプロバンスダイニング」店内
<店舗データ>
イタロプロバンスダイニング
所在地:港区赤坂1-12-33
ANAインターコンチネンタルホテル東京 36F
TEL:03-3505-1415
営業時間
ランチ :11:30~14:30(LO)
ディナー:17:00~21:30(LO)
定休日:無休
銀座線溜池山王13番出口より徒歩約1分
地図:Yahoo!地図情報

イタロプロバンスダイニング
ダイニングのテーブルセッティング
【関連情報】
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■近辺のお楽しみ
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