2009年6月3日オープンの九州料理店!
食べている間もずっと動いていた、刺身「ヤリイカの活き造り」。 |
福岡・博多にある大楠本店、西中洲店に続き、2009年6月3日、銀座店がオープンした「飯家 くーた」。新鮮魚介をはじめ、九州ならではのお料理が満載のしっぽりした和食店です。
コースは当日の仕入れによって内容が変わる、5,250円、7,350円、10,500円の3種類。この日はいただいたのは、特別にアレンジしていただいた料理長おまかせコース8,000円。
左上から時計まわりに。唐津の赤うにをひと口でいただく「尾崎牛のうに巻」。 前菜「魚ロッケ(ギョロッケ)」。 フタを開けたとたん柚子の香りが漂う煮魚「あら柚子蒸し」。 胡麻醤油で和えたとろとろの「真鯛のぶつ切り」。 |
全体的な感想をお伝えすると、とにかく食材がバラエティに富んでいて、美味しい。先付けが、あの宮崎の幻の黒毛和牛「尾崎牛のうに巻」から始まったのは、さすがと思いましたが、その後も、熊本発祥の郷土料理「からし蓮根」に、酢味噌がけ「一文字ぐるぐる」、熊本名物の霜降り馬刺しに、幻の魚「あらの炙り」、魚の甘みが出たスープに、あらの脂がたっぷり浮いた「あらの柚子蒸し」と続々。
前菜の「魚ロッケ(ギョロッケ)」は、ネーミングがおもしろい、唐津のおばんざい。エソだけだと淡白になりがちなところ、海老と鯛のすりみを加えることで、身近なコロッケにオリジナリティを与えています。
「ヤリイカの活き造り」の次に出た刺身「真鯛、特上馬刺、あら炙り」。 |
馬刺しはとろけるようにやわらかく、臭みも全くなし。生姜醤油でと言われましたが、そのまま食べても美味しいくらい。それは、あらも同じ。脂がのっているので、その甘みと下に敷かれたレモンの酸味で、そのままでも充分美味です。また、あらは刺身はよくあるものの、炙りは少ないので、その点でも、味わうひと時は貴重な一瞬。あまりの美味しさに、同じお皿にのっていた鯛が、贅沢にも平凡に思えてしまうほどでした。
左から時計まわりに。煮物「馬すじ煮込み」。 炭火で網焼きにした「尾崎牛 サーロイン炭焼き」。 デザート「マチェドニア」。 お味噌汁は薄味「シメの御飯」。 |
シメのごはんも福岡らしく、昆布漬けにした自家製の明太子と青高菜。お味噌汁の具にも、熊本の南関あげ、絹と木綿のちょうど間の食感の福岡の荒木豆腐を使用するという、パーフェクトな流れでした。
自家製の合わせみそを使った焼き魚「さわらの味噌漬け」。沖縄の島らっきょうは、もろみ味噌で。 |
そういえば、焼き物のさわらに添えられていたのも、沖縄の島らっきょうだっけ。「沖縄も九州に入れちゃうのだな」と、ちょっとした強引さも感じながらも、そんなひとつやふたつはご愛嬌と思えるくらい、コース全体が満ち足りた内容になっています。
レアなのに、脂がさらっとしている幻の尾崎牛。
付け合わせのゴーヤも苦くないよう、かなりの薄切りに。「尾崎牛 サーロイン炭焼き」。 |
美味しかったのは、やはり「尾崎牛 サーロイン炭焼き」。自家産の牧草とビールの搾りかすなどで育てられてた牛のせいか、レアでも、脂がさらっとしていてもたれない。でも、味わいは決してあっさりしているだけでなく、噛んでいると、とてもジューシーなのが、人々に幻とまで言わせる所以でありましょう。
イタリアンにはボリュームも望みますが、和食は品数があってこそ。8,000円なら、このコースに何の不服もありません。デザートが別腹と言うのはよく聞きますが、ここでは、ごはんが別腹。たとえ、お腹いっぱいでも、飲兵衛でも、この大きな辛子明太子が1本でーんとのったホカホカのごはんと白味噌のお味噌汁の匂いを前にしたら、とりあえず箸が進むのが、自然でしょう。
また、煮物「馬すじ煮込み」も、一緒に煮込んでいたのは、沢山の根野菜。「尾崎牛 サーロイン炭焼き」の付け合わせも、ゴーヤをはじめとする旬の野菜が彩り良く盛られており、魚介中心と言えども、思いの外、野菜もしっかり摂れるようになっています。
店内は、個室、カウンター、ダイニングから成る44席。他店では、1,500円でメニューアップされていた焼酎「百年の孤独」が、950円で提供されていたのも、はずせないポイントです。
また、余談になりますが、近くには、宮本亜門さんのお父様が経営する喫茶店もあります! 茶房 絵李花
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「飯家 くーた」入口。 |
■飯家 くーた 銀座店
所在地:中央区銀座7丁目17-8
銀座松良ビル1F
TEL:03-6228-4930
営業時間
17:00-3:00(LO)
定休日:年末年始
日比谷線東銀座駅徒歩約3分
浅草線東銀座駅徒歩約1分
大江戸線築地市場駅徒歩約1分
地図:Yahoo!地図情報