女性のためのグルメ情報/女性のためのグルメ関連情報

花蝶 (東銀座)

【宮本亜門さんのプロデュースは、2008年5月末をもって終了しています】日本画家・福井江太郎さんのダチョウの襖絵を眺める元料亭レストランです。お料理は、和食でも洋食でもない新たな日本食。

執筆者:河野 優美

【宮本亜門さんのプロデュースは、2008年5月末をもって終了しています】

料亭の伝統と現代のアーティスティックな文化の結実。

花蝶
高い塀から頭ひとつ飛び出した花蝶の看板。
昭和20年の東京大空襲で一度は焼失したものの、見事な復興を果たした新橋演舞場。

そのお膝元には、今も名を馳せる数々の料亭があります。ここが昔、新橋花柳界と言われたところ。

その一角に、料亭の伝統と現代のアーティスティックな文化が結実した未知なる門が存在します。

一歩踏み込めば、そこは艶やかさと妖しさが交錯する世界。

花蝶花蝶
門をくぐればそこは艶やかな世界の入口。人力車が置かれた花蝶の裏口。


花蝶花蝶
壁にかけられた蝶のオブジェが出迎える玄関。玄関の右脇ののれんの先がバーラウンジ。

その名を、「花蝶」と言います。

料亭を覆す、舞台演出家・宮本亜門さんプロデュースの空間。

花蝶
ここは、昭和2年から約90年も続いた同名の元料亭を改装したレストラン。プロデュースは、あの宮本亜門さん。1987年にオリジナルミュージカル「アイ・ガット・マーマン」でデビューし、翌年には文化庁芸術祭賞も受賞した日本を代表する舞台演出家です。

ここでのこだわりは、「料亭を覆す」。

もともと老舗の中では比較的入りやすい雰囲気だった「花蝶」ですが、それでも料亭である以上、敷居は高いもの。それをより入りやすく、現代に近づけたのが宮本亜門さんの感性なのです。

日本画家・福井江太郎さんの襖絵に心を移すダイニング。

花蝶
そのひとつが、靴のまま上がるメインダイニング。

それは、玄関から照明を落とした廊下の先。有名なファッションモデル・山口小夜子さんの写真の妖艶な目に見つめられながら下りる階下に広がります。

花蝶
そこは、料亭の頃の坪庭や床の間、欄間などを残しながらも、モダンなインテリアで統一された真っ白い空間。その中でひときわ目を引くのが、たくさんのダチョウが描かれた襖絵。

これは、新鋭の日本画家・福井江太郎さんの作品。今でこそ、百合の花なども書かれるそうですが、それまではずっとダチョウだけを表現してきた方。

他のダチョウ達がみんな横を向いて一方向に歩く中、時折、一羽だけがとぼけたようにこちらを見ている。なんともユニークで、心惹かれます。

花蝶
他にも、玄関口のシャンパンバー、2つのセカンドダイニング、茶室、坪庭個室、座敷個室なども用意されていました。

この伝統と格式をモダンにアレンジした雰囲気の中でいただくのは、和食でも洋食でもない、新たな日本食。

次ページでは、艶っぽい蝶のごとく現代に蘇った「花蝶」提案の日本食をご紹介します!
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます