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今日ばかりは一ファンとして語ります 火吹山の魔法使いのボードゲーム(2ページ目)

ページを開けば、僕らは一瞬にして冒険の世界に旅立っていた! 20年前に閃光のように登場したゲームブック、そしてその最高傑作『火吹山の魔法使い』 実はブックだけではなく、ボードゲームも発売されていた。

執筆者:双六屋 カゲゾウ

ボードゲームも傑作だった火吹山

ボードゲーム版は1986年に発売されています。これを手がけたのはスティーブン・ジャクソン。そう、ゲームブック版と同じ作者です。そんな彼が普通のボードゲームを出すわけはありません。

ボードゲーム版『火吹山の魔法使い』
文句なしの激レアアイテム。日本のネットオークションでン万円の高値がついたことも・・・
タイトル:The Warlock of Firetop Mountain
プレイ人数:2~6名
プレイ時間:120分位



ゲームは双六です。プレイヤーは冒険者となって、サイコロを振り、地下迷宮を進んで行きます。プレイヤーの目的は火吹山の最深部に鎮座する、魔法使いの打倒です。

で、実際プレイしてみたのですが、ボードゲーム版はこれはこれで素晴らしい出来栄え! ボードゲーム単体としてみても掛け値なしの傑作なのです!



危険極まりない火吹山。だがしかし、そこには目も眩むような大冒険が待ち受けている。


まず、双六とはいえ、ゴール目指して、闇雲にコマを進めればよいという単純なゲームではありません。なぜなら、火吹山の魔法使いの力は強大で、途中で武器・防具や食料・薬といったアイテムを手に入れてプレイヤー自身のレベルアップをしないことには、とても太刀打ちできません。というわけで、プレイヤーたちは、まずはアイテムを求めて地下迷宮を奔走することになります。


地下迷宮を彷徨せよ!

そのアイテムはどうやって手に入れるかといえば、地下迷宮に点在する部屋に置かれています。しかし、どの部屋にもモンスターや罠が待ち構え、これらをクリアしなければアイテムを手に入れることができないのです。

行く手を阻むモンスターの群れ
地下迷宮を徘徊するモンスターたち。ゲームブック版の体験者であれば、どの怪物にも見覚えがあるはず!
つまり、プレイヤー達は互いに競ってゴールを目指すも、対魔法使い戦に備え、敢えて回り道し、しっかりとアイテムを収集する必要があります。急ぎたいが、急げない、このジリジリ感が堪らない!


火吹山に眠るアイテム
同じく、ゲームブック体験者であれば、これらのアイテムの効用は一目瞭然に違いありません。
アイテムとモンスターはともにタイルになっており、各部屋に裏向きに(そしてランダムに)伏せて配置されています。部屋にプレイヤーが入ればモンスターのタイルをオープンにして戦闘開始! 

序盤から思わぬ強敵に遭遇し、苦戦の末に倒したはいいが、手に入れたアイテムがショボかったときの落胆といったらありません。(もちろん、逆にザコが素晴らしいアイテムを守っている場合もあります) どんな敵が潜んできるいるのか? どんなアイテムが手に入るのか? モンスター・アイテムタイルのオープン時はいつもドキドキです。


プレイヤーコマ揃い踏み
僕らの分身たる、個性豊なプレイヤーコマ。この立体フィギアを見ただけで、今すぐ冒険に出立したくなる!
また入り組んだ地下迷宮は一方通行ではなく、その通路は自由に行き来できます。どの部屋を選び、どのようなルートを取るかはすべてプレイヤーの自由意思。この行程は、まさに地下迷宮をさ迷い歩いている気分になります。


火吹山ファンが落涙する仕掛けはまだまだ続く→
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