
体験版にはプロモーション映像、メイキング、インタビュー、数種類の遊べる場面が収録されています。これ一本で結構楽しめてしまう感じ。
中でもメイキングはゲーム中のリアルな人物がどのようにして創り出されているか、を観ることが出来てなかなか興味深かったです。なんと、役者さんの表情を撮りこんでリアルタイムで処理しているとのコト。それを考えると『サイレン』の登場人物が気持ち悪いくらいリアルな表情なのも頷けます。

本当に表情は特筆すべき点で、CGっぽさが残りますがそれがかえって異様な気持ち悪さをかもし出しています。
この体験版で、「視界ジャック」という要素が存在するのを初めて知りました。これは近くにいる人物、そして屍人の視界を盗み見るというもので、その間自分自身はまったく動けず無防備となるものの、様々な点で面白い試みです。

ゲーム中、先導してくれるキャラクターを見失ったとき、「視界ジャック」すればその人がどこにいるかわかります。
しかし「視界ジャック」の醍醐味は、敵となる屍人の視界をジャックすることではないでしょうか。何気なく「視界ジャック」し、意外なほど自分の近くで草陰から自分自身を見てしまったとき…。背筋からザッと血の気が引くような思いをしました。

しかし僕にはやや難易度が高いのか、すぐ屍人につかまって殺されてしまいました。全体的に画面が暗く視認性が悪いのですが、それも恐怖の演出に一役買っているとも言えるでしょう。
「恐怖」というものに真っ向から取り組んだ本作。いらない小細工なしでも十分怖いのですが、部屋の電気を消してヘッドホンで遊んだりすると…それだけでもう恐怖体験と呼べるほどの恐怖を味わえるでしょう。