梅田をスタートする
大阪の背骨ともいえる地下鉄御堂筋線 |
というわけで、今回は大阪を歩くことにした。JR新大阪駅より地下鉄御堂筋線で梅田まで。新幹線から地下鉄に乗り換えたときに大阪にきたのだと実感した。それは人々の歩く速度である。大阪人は東京などに比べ、歩くスピードが速いのだ。
『夫婦善哉』の舞台、ミナミへ
阪神百貨店の前の御堂筋を南へ歩く。 |
昭和15年(1940年)に発表されたこの小説は映画化されたり、テレビドラマにもなっているので、ストーリーを知っている人は多いだろう。
メインキャラは、曾根崎新地で働く17歳の芸者、蝶子(ちょうこ)と梅田新道の化粧品問屋の若旦那である柳吉(りゅうきち)の2人である。柳吉のほうは31歳で、妻帯者で子持ちである。この2人が一緒に暮らすところから物語りは始まる。
蝶子が一生懸命、芸者をしてためた金を柳吉は一晩で使ってしまったり、というように柳吉はダメンズの代表のような男である。
しかし、柳吉は食通であり、うまいもんをよく知っている。芸者の蝶子はそんな柳吉についていろいろなものを食べに行くというのが、この小説のおもしろさのひとつになっている。
梅田新道の交差点を南へ
梅田新道の交差点をくぐる地下道 |
これは大阪の「南」である。
柳吉にいわせると、北にはうまいもんを食わせる店がなく、うまいもんは何といっても南に限るそうである。そして、うまい物を食わせる店がいくつか出てくる。
さあ、きょうもそういう店に行くぞと御堂筋をとにかく南に歩いた。ここは、さきほど乗った地下鉄御堂筋線と同じで、駅でいえば梅田、淀屋橋、本町、心斎橋、なんばということになる。駅は5つあるが、梅田から難波までは4.4kmで、歩いてもさほど時間はかからない。
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難波まで歩きます!