散歩/和む散歩ルート

中原中也、山頭火の足跡をたどる山口散歩(2ページ目)

湯田温泉という山口県の小さな町をスタートし、中原中也、種田山頭火の足跡をたどりながら足湯につかり、山口の市街地まで歩いた。そこは中世の大内文化を感じる道でもあった。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

足湯に浸かってみた

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観光案内所に寄り、周辺のマップをもらう。どこでもそうかもしれないが、ここでも親切にいろいろ教えてもらうことができた。
観光案内所に寄り、周辺のマップをもらう。どこでもそうかもしれないが、ここでも親切にいろいろ教えてもらうことができた。
案内所の前にも足湯がある。せっかくだからちょっと足をつけてみよう。
この温泉のあちらこちらに白狐のキャラクターがいる。どうやら、この温泉の由来に出てくるらしい。案内板によればこうだ。足に怪我をした白狐が池に浸かっているのを和尚さんが発見した。その池に手を入れてみると温かい。それでこの温泉が発見されたというのである。なるほど、足を10分くらい浸けただけで体がポカポカしてくる。、
そして再び歩く。そういえば、この町のマンホールは色つきのかわいいイラストか描かれ、通りの名前などを教えてくれる。散歩者には楽しい町だ。

中原中也記念館はお休みだった

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高田公園内にあった中原中也の詩碑。「帰郷」と題された詩の一節があった。
残念ながら中原中也記念館はお正月ということでお休みだった。ボーッと記念館の前に立っていると、けたたましいクラクションが鳴る。ああ、ここは道路だ。ハッとして道をあけた。軽トラックの運転手がいまいしい表情で通り過ぎていった。
せっかくやってきたのに休みか。でも、散歩者はそういうことではひるまない。
中原中也にまつわる場所を歩いて回ろう。
まずは、もう一度、高田公園まで戻って、中原中也の詩碑を見ることにした。

錦川通りを歩く

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これが山頭火の句碑。まことにユーモラスな一句!
今は県道沿いにホテルや旅館が建ち並んでいるが、かつては錦川沿いのほうがメインだったそうだ。そこに山頭火の句碑と中原中也の詩碑がある。
高田公園の詩碑は、詩集『山羊の歌』に収録されている「帰郷」の一節が刻まれていたが、こちらは「童謡」という詩の一節が刻まれている。
しかし、なんといってもユニークなのが並んで建っている山頭火の句碑である。

ちんぽこも
おそそも湧いて
あふるる湯

なんともユーモラスな句である。僕は昔からこの句が大好きだ。
山頭火は前回、行った其中庵から12キロの道のりを歩いて湯田温泉まできたそうだ。
この句は其中庵で詠まれたのだが、その其中庵が老朽したことで、ここ湯田温泉の竜泉寺の一角に「風来居」と名付けた庵を結んでいる。
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