散歩/グルメ・行列・銭湯の散歩ルート

谷根千、湯島 10円まんじゅうを見つけた散歩(3ページ目)

日暮里の高台から谷中に下り、さらに不忍池、湯島天神をめざすコース。道すがら、古今亭志ん生師匠が落語を練習した場所にも思いがけず遭遇。そう、谷根千は今も昔も変わらないのだ。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

不忍池から湯島天神へ

今回の目的地 湯島天神。受験生が切実な思いを込め、やってくる
寒い。しかし、不忍池には水鳥が多数いた。花の名前もよく知らないのだが、鳥となるともっとよくわからない。わかるのは、係留されている足こぎスワンくらい。でも、そのスワンもさすがにこんな天候で誰も乗る人がいない。不忍池の外周をみぞれに打たれながら歩く。

たしかこのあたりから、湯島天神はすぐだと思ったのだが、どこだろう。一瞬、道に迷ったのだが、EZwebのウォーキングナビを起動させる。これは本当に便利だ。「湯島天神」というキーワードを入れると、今の場所から音声で誘導してくれる。池之端の交叉点から天神下の交叉点。そのから左に坂を上がっていくと湯島天神がある。

あ、なるほど。境内は学生さんでいっぱいだ。「この量、すっごいですねぇ」とNくんは絵馬がぶら下がっているところを指差し、驚いている。たしかに大量の絵馬が吊るされている。

今年こそは…の恋みくじ

ご丁寧に獅子舞が踊りながらくじを引き出してくれる。200円はやや高い気もしないわけでは…
いろいろなおみくじがあるが、僕は獅子舞が選んでくれるおみくじにチャレンジ。昔はこれ巫女さんロボットが選んでくれるというのがあったけれど、今は獅子舞なのか。普通のおみくじは100円なんだけど、こっちは電動ということで200円。ボタンがあり、普通のおみくじと恋みくじの2種類がある。独身の僕は今年こそ結婚したいと思い、恋みくじのボタンをプッシュ。

で、獅子舞がひとしきり踊ったあとで、おみくじをピックアップ、下の取り出し口におみくじを落としてくれる。おおっ、大吉だぁ。今年こそ…。

甘酒を飲んで、少し身体を温める。それにしても寒い。

「がまぐちや」でコーヒーを飲む

がまぐちや。名前の由来は、昔、袋物を商っていたから
湯島天神をあとにして、喫茶店を探す。と、昔ながらの喫茶店を発見。そこにNくんと入る。広くはない。カウンターと3席ほどのお店。JAZZがかかっている。美人女将が注文を聞きにきた。ホットコーヒーを注文。

なんで、「がまぐちや」なんですか? 美人女将に聞いてみた。たぶん百万回も聞かれた質問だろう。女将はいやな顔ひとつせず、「昔は袋物を商っていたんですよ」と。

あ、なるほどね。だから「がま口」なんだ。そういえば、最近はがま口を見ないねぇ。とたんに、店内にコーヒーの香りが漂う。店の暖房ですっかり身体は温まってきた。コーヒーを飲みながら、タイムマシーンでもあれば、時間をさかのぼって、ここでがま口を買いたいなぁと思った。

【参考までに今回の散歩ルート】
西日暮里から湯島まで。1時間もあれば到着。谷中エリアはとてもではないが、一回で見ることはできない。といっても、何度も訪れても飽きない街なので、ご心配なきよう

<関連リンク>
歴史と文化の散歩道
NHK知るを楽しむ 古今亭志ん生
谷中ぎんざ
湯島天神
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