スクランブル登板で結果出す川上憲伸

川上憲伸
ドラゴンズを経てブレーブスに移籍した川上憲伸。怪我なく踏ん張っている唯一の日本人投手だといえよう
男・川上を感じさせる出来事が2つ起こった。ブレーブス・川上憲伸投手(34)が8月31日(日本時間9月1日)、当初、休養予定だったマーリンズ戦にスクランブル登板。「本当に急なことでしたが、チーム状況が切羽詰まっているので、変なことを考える余裕なんてありませんでした」。

その4日前、コックス監督から休養を言い渡されていた川上だが、野手に故障者が続出、代役予定だった故障明けのハドソンが昇格できなくなり、急きょ、前日になり「やはり川上が先発」と発表されたのだ。通常は行う登板2日前の投球練習もできなかったマインド。しかも、相手は今季2戦2敗で計11失点を喫しているマーリンズ。この2つの“難題”に「簡単に投げず、考えて間を空けたりする」と工夫し、冷静に対処した。初回から内外角を丁寧に突き、失点は二回に犠飛による1点のみ。6回を投げて6安打1失点5奪三振で7勝目(10敗)をもぎ取ったのである。

これにはコックス監督も思わず脱帽。「彼が素晴らしい選手だということは、春のキャンプからわかっていたことだからね」とあらためて川上を賞賛した。

賞賛に値したのは、この緊急(スクランブル)先発だけではなかった。9月4日(同5日)のレッズ戦、川上は1対3の九回に3番手として今季初めて救援で登板し、1回を無安打無失点(17球で三者凡退)に抑えた。この救援登板はブルペン陣の負担を軽減させるためで、コックス監督は今後も先発と併用して起用する方針だ。

中日時代に通算15試合、昨年も4試合にリリーフ登板している右腕は、「とにかく1人も走者出さないように全力を尽くした。ワイルドカード(2位の最高勝率になればプレーオフへ進出できる権利)を争うチームの状況が状況なだけに、チームに貢献するため頑張るだけです」と胸を張った。これが男・川上を感じさせる2つ目の出来事だった。