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タンパベイ・レイズ、岩村明憲2年目の進化(2ページ目)

2007年は故障のために出遅れ、存在感を発揮できないまま終わった岩村明憲。今年2年目に入ると、遺憾なくその実力を発揮し始めている。チームを引っ張るその活躍を検証したい。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

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岩村明憲、2年目に増すその存在感

今季から「1番・二塁」を任された岩村は、4月終了時点で打率.210だったが、5月に入ると爆発。5月30日(同31日)のホワイトソックス戦で自己新となる5試合連続マルチ安打を記録するなど、5月だけで自身の月間最多安打(33安打)を大幅に更新する41安打。イチロー(マリナーズ)、松井秀(ヤンキース)に続き、日本人選手で3人目の月間40安打以上をマークした。その41安打の内訳は、内野安打が3本、左方向へ11本、中方向へ13本、右方向へ14本と完璧なまでの広角打法で、まさに岩村の存在感を大きく示した。

メジャー1年目の昨年2007年は脇腹を痛めて出遅れ、その焦りから本来の力を発揮できなかったが、今年は実力を十分に発揮している。刺激となっているのは、今季からカブスに入団した福留の存在で、同じ背番号「1」というだけではなく、打撃センスが似ているだけに、メジャーの先輩としては負けられない。6月17日(同18日)から本拠地トロピカーナ・フィールドでカブスを迎えての3連戦、レイズは3対2、5対4、8対3と下して、今季30球団で唯一3連敗が無かったカ軍に3連勝を飾った。

この3連戦で1番打者として14打席中7打席に出塁し、3試合連続の4得点と打線を引っ張ったのが岩村だった。「本当に神がかっている」と本人は振り返ったが、チームの勢いと福留へのライバル心が後押ししたことも確か。

3割、200安打、100得点を目標に掲げる岩村。チームが低迷しているため、モチベーションを上げることに苦労しているイチローとは対照的に、岩村はチームの上げ潮ムードがモチベーションを上げてくれている。



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