選手選考について
東京トライアウトの模様 |
13日の発表では、投手14名・野手2名の最終合格者16名が発表され、その内訳は高松会場4名・札幌会場3名・東京会場8名・大阪会場0名・名古屋会場1名である。
残りの最終合格者は、21日に福岡ドームで開催される最終トライアウトを経て選考される。最終トライアウト進出者は投手68名・捕手30名・野手147名の合計245名であり、最終合格者を賭けて約3倍の倍率で最終トライアウトに臨むことになる。
選手選考の苦悩
全最終合格者の発表は1月末と予定通りだが、早々に一部の最終合格者を発表した点と、最終トライアウト進出者に200名超を残したという点には、以前の記事「四国独立リーグ、選手に人気」でも指摘した通り、IBLJ側の苦悩が忍ばれる。
特に各会場での最終合格者数のばらつき、また捕手の最終合格決定なしなどの点から、会場ごとの選手レベル差が大きいのかと考えるむきもあるだろうが、実際には会場毎の選考スタッフの差や、図抜けた選手(主に投手)だけ最初に決定しようとする意向が働いたものと考えられる。特に大阪会場では、最終合格者は0だが、最終トライアウト進出者は73名と5会場のうちで最大である。1月末の全最終合格者の発表を待たないと、全体については何とも言えないところがあるだろう。
選手のレベルについて
四国独立リーグの野球レベルは、大学野球上位チーム~社会人野球上位チームの間に入ると予想していたが、東京トライアウトの模様や今回の最終合格者・最終トライアウト進出者の顔ぶれを見るにつけ、最低限大学野球上位チームのレベルには達しているだろう。
最終合格者・最終トライアウト進出者の年齢層はやはり20歳すぎが多く、今年大学卒業年齢レベルの22~23歳あたりが最も比率が多いように思われる。NPBのドラフト候補と言われた選手も多く含まれており、四国独立リーグはNPBドラフト中位~下位相当の埋もれた人材を吸収し、出場機会を与えることができるだろう。NPBドラフト上位相当の選手は見あたらず、選手レベルに決して楽観視はできないが、今年のNPBドラフト指名選手を輩出できるぐらいの可能性は十分あるように思われる。
また注目の外国人選手、デーミアン・ダンティボ投手の最終合格を早々に決定したことは注目に値する。石毛代表は四国独立リーグを「日本人の受け皿」にと公言していたし、オリックス監督時代も、外国人選手の起用を巡って確執があったからだ。それ以上にダンディボ投手の荒削りな迫力と気合いを評価したのだろうが、ともあれ四国独立リーグの目玉選手の一人であることは間違いない。
次ページ【トライアウト合格者の顔ぶれ】に続く→