日本代表・Jリーグ/Jリーグ 最新コラム

Jスローガンから見る日本サッカーの方向性(2ページ目)

J1、J2両リーグが今週末からいよいよ開幕する。1993年に開幕したJ1は17年目のシーズン、99年開幕のJ2は11シーズン目だ。各チームのスローガンから方向性を確認してみよう。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

日本代表・Jリーグガイド

『One Heart♥ Big Challenge★』携帯メールのような大分トリニータ

ドイツ人のフォルカー・フィンケ新監督を迎えた浦和レッズは、『Devotion For URAWA』を合言葉とする。まさかの無冠に終わった昨シーズンは、開幕直後に監督が代わり主力選手と監督の衝突も表面化した。振り返れば一昨シーズンもチーム内のトラブルが報道された。献身を意味する「Devotion」を使った『浦和のために』というメッセージは、ここ数年欠けていたチームの結束を取り戻そうという意気込みの表れだろう。

現アジアチャンピオンとして09年シーズンに臨むガンバ大阪は、世界へ視線を向けている。『SHOBU ~そして、ワールドスタンダードへ~』というスローガンは、昨年末のクラブW杯で世界3位に食い込んだ経験に基づくものだ。J史上最長の在任歴を誇る西野朗監督は、「すべてのタイトルが目標。世界最高峰のステージを昨年経験して、その基準でやっていかなければいけないと思っています」と語っている。

シーズン開幕前のゼロックス杯では鹿島に0-3の完敗を喫したものの、ガンバ大阪の保有戦力は国内屈指を誇る。今シーズンもリーグの主役を担うのは間違いない。

個性的なのは大分トリニータだ。『One Heart♥ Big Challenge★』というスローガンは、昨年と同じものをハートと星で彩ったものだ。どこか携帯メールのような雰囲気がある。「チームの絆を大事にしている」というシャムスカ監督の人柄が反映されているようだ。もっとも、クラブの目標は高い。今季はアジアチャンピオンズリーグ出場権の獲得を目ざす。リーグ戦の上位3位以内か天皇杯優勝が条件となるが、昨季はリーグ戦でクラブ史上最高位の4位に食い込み、ナビスコカップを制しているだけに、アジア進出は十分に射程圏内だ。
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