『One Heart♥ Big Challenge★』携帯メールのような大分トリニータ
ドイツ人のフォルカー・フィンケ新監督を迎えた浦和レッズは、『Devotion For URAWA』を合言葉とする。まさかの無冠に終わった昨シーズンは、開幕直後に監督が代わり主力選手と監督の衝突も表面化した。振り返れば一昨シーズンもチーム内のトラブルが報道された。献身を意味する「Devotion」を使った『浦和のために』というメッセージは、ここ数年欠けていたチームの結束を取り戻そうという意気込みの表れだろう。現アジアチャンピオンとして09年シーズンに臨むガンバ大阪は、世界へ視線を向けている。『SHOBU ~そして、ワールドスタンダードへ~』というスローガンは、昨年末のクラブW杯で世界3位に食い込んだ経験に基づくものだ。J史上最長の在任歴を誇る西野朗監督は、「すべてのタイトルが目標。世界最高峰のステージを昨年経験して、その基準でやっていかなければいけないと思っています」と語っている。
シーズン開幕前のゼロックス杯では鹿島に0-3の完敗を喫したものの、ガンバ大阪の保有戦力は国内屈指を誇る。今シーズンもリーグの主役を担うのは間違いない。
個性的なのは大分トリニータだ。『One Heart♥ Big Challenge★』というスローガンは、昨年と同じものをハートと星で彩ったものだ。どこか携帯メールのような雰囲気がある。「チームの絆を大事にしている」というシャムスカ監督の人柄が反映されているようだ。もっとも、クラブの目標は高い。今季はアジアチャンピオンズリーグ出場権の獲得を目ざす。リーグ戦の上位3位以内か天皇杯優勝が条件となるが、昨季はリーグ戦でクラブ史上最高位の4位に食い込み、ナビスコカップを制しているだけに、アジア進出は十分に射程圏内だ。