決勝戦前日に行われた日本、中国両監督とキャプテンの記者会見の模様です。レポートは元川悦子さんです。
<今後の日程>
【決勝】 8/7(土)21:00 vs.中国 北京
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「我々にはタイトルを取れるだけの力がある」と自信を見せたジーコ監督
中国で開催中の2004年アジアカップ。ファイナル・中国対日本戦を明日に控え、中国代表のアーリー・ハーン監督と日本代表のジーコ監督、そして両チームの主将が6日、13時から北京市内で記者会見にのぞんだ。中国、日本のメディア関係者のみならず、アジア、ヨーロッパなどから200人以上の取材陣が詰め掛ける中、行われた会見では、アジアカップの優勝トロフィーを目の前にして、両監督が抱負を語った。92年広島、2000年レバノンに続く3度目のタイトルを狙う日本代表のジーコ監督は「今の日本には勝利を呼び寄せる力がある。海外組が何人か来ていないが、ここで戦っている選手たちが日本のベストチームだ」と強調。ビッグタイトル獲得に並々ならぬ意欲をのぞかせた。
一方、ホスト国・中国のハーン監督は「日本はアジアのトップだし、有名なチーム」と敵に賛辞を送ったうえで、「我々が日本のようなチームになるためにも、日本を破らないといけない」とコメント。国民ともども初優勝を手にしたいと話した。さらに日本代表の宮本恒靖(G大阪)、中国代表の李両キャプテンが壇上に立ち、ガッチリと握手。両国サポーターを感動させる好ゲームを展開することを約束した。両監督、キャプテンのコメントは次の通り。
ジーコ監督
「いよいよ明日は決勝戦だ。改めてコメントすることはないが、予選リーグ、決勝トーナメントを通じ、いい形で勝ちあがってきた。今まで通り、自分たちのサッカーをして、タイトルを持ち帰りたい。……日本はラッキーで勝ち続けてきたが、幸運が3度続くことはないのでは?
ラックという言葉の意味を幸運だとは思っていない。自分たちの力で引き寄せたものだ。準々決勝から2度続けてラックで勝ったとは思っていないし、日本は勝つべくして勝った。決勝戦も自分たちの能力を生かしてタイトルを取りにいくつもり。コイントスで裏か表かという話だけではなく、ボールは多くの面を持っている。能力や練習の成果がないと結果はついてこない。日本には勝利を呼び寄せる力がある。プレッシャーはここに来た時から感じている。個々まで勝ち進んできたが、明日の試合も全く同じだ。5試合続けてプレッシャーの中で戦ってきたけれども、6試合目も全く同じように対応したい。
……PK戦の勝利の後、チームのメンタリティが変化したのでは?
私はそう思わない。ことさら変わった部分はない。このチームはどんな時でもメンタルの強さを発揮できる。そうするようにトレーニングも積んできた。だから最後まで勝負を捨てないのだ。明日も同じようなメンタリティでいける準備はしてある。
……両国のサポーターがハイテンションになっているのでは?
確かにそうだ。両国のサポーターともいい試合を期待している。人々をひきつける、感動を与えるようなサッカーになることを、そして平和に貢献できる試合になることを、心から願っている。そのために我々も全力を尽くしたい。
……日本は今回、Bチームで戦っているのでは?
このチームは確かに大会前から優勝候補にも上がらなかっただろうし、下馬評も低かった。そういう中でここまで勝って来た。これが実力である。海外組がいれば、その資質をチームの勝利に生かすことができたかもしれないが、彼らはここにいない。それに日本にはAチームもBチームもない。今、活躍している選手たちがベストチームなのだ。心の底から彼らのメンタリティの強さを信頼している。断言しておくが、これが今の日本のベストチームである」
宮本恒靖選手
「(3度目のアジアカップ優勝について?の質問に)個々まで難しい試合が続いたが、結果を残したことでチームは自信を深めた。雰囲気もいい。決勝にふさわしいうサッカーをして、目の前にあるトロフィーを掲げたいと思う」●中国 アーリー・ハーン監督と李瑋鋒選手のコメント
●前日練習後、日本選手のコメント