アップに続いて、ハーフコートでのハンドボールゲーム(8対8+フリーマン+GK)へ。組分けはビブス組が田中マルクス闘莉王(浦和)、那須大亮(横浜)、今野泰幸(FC東京)、阿部勇樹(市原)、徳永悠平(早稲田大)、前田遼一(磐田)、田中達也、高松。ビブスなし組が茂庭照幸(FC東京)、近藤、鈴木啓太(浦和)、森崎、石川、松井、大久保嘉人(C大阪)、平山。山瀬功治(浦和)はフリーマンの役をこなした。GKは林卓人(広島)と黒河貴矢(清水)が交代しながらプレーした。闘莉王が豪快なヘディングシュートを続けざまに決めるなど、好調ぶりを披露。平山もヘッドを炸裂させ、ようやく大器の片鱗を取り戻しつつあった。
山本監督はゲームの途中で選手たちを集合させ、ディフェンスラインの上げ下げを繰り返し指導した。3月1日のバーレーン戦ではロングボールを多用され、前線と最終ラインの間を間延びさせられた。結局、日本は持ち味であるスピーディーなパス回しができず、ノーゴールという不甲斐ない結果を強いられた。14日の試合では最終ラインを高く保ち、できる限りコンパクトな状態でゲームを運ぶ必要がある。そのために指揮官はラインコントロールの意識を徹底させていたのだ。
この後、サイドチェンジを受けたアウトサイドが前の選手を追い越してクロスをあげ、ゴールにつなげるという形を確認した。「前にいる選手を追い越していく形がもっと出れば点が取れる」と那須も言うように、人とボールを同時に動かすアグレッシブな攻撃が山本ジャパンのベースになっている。バーレーン戦では、こうしたアウトサイドの動きが1つのカギになりそうだ。
この練習を応用させ、クロスを上げるところで2~3回切り替えしを入れ、ファーに高めのボールを挙げてフィニッシュへ持っていく形も試された。「相手守備陣はボールウォッチャーになりやすい。慌てずに切り返しを入れろ。DFが大きいから、頭ごしのボールで行こう」と山本監督は大きな声で指示を出していた。このあたりもバーレーン攻略の大きなポイントになるはずだ。
・