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中村の代役に藤田。小野はボランチに固定
日本代表のジーコ監督が10日午後、都内のJFAビルで「キリンチャレンジカップ2003」日本代表対カメルーン戦のメンバー発表会見にのぞみ、「この試合に欠場する中村俊輔(レッジーナ)の代役には、藤田俊哉(ユトレヒト)を使う」と明言した。
2006年ドイツワールドカップアジア1次予選を来年2月に控える日本代表。ジーコ監督にとっては、今回のカメルーン戦もその準備のための重要なゲームだ。そこで今回は、体調不良で代表入りを辞退した中村を除き、中田英寿(パルマ)、稲本潤一(フラム)ら欧州組を揃って招集した。6日のUEFAカップ・テプリチェ戦で右ヒザを負傷した小野伸二(フェイエノールト)も合流することになった。
中村が代表チームを外れるのは、ジーコジャパン発足後、初めて。所属クラブではトップ下でプレーしている小野の2列目起用も考えられるが、ジーコ監督は「中村の位置には藤田を使う。先日のチュニジア戦で、彼は右でも左でもプレーし、チームに落ち着きを与えてくれた」と期待を込めて語った。彼とGK楢崎正剛(名古屋)を入れ替えるだけで、基本的にはルーマニア戦のスタメンは先発起用する方針だという。
ジーコ監督の中では、小野はあくまでボランチという認識だ。「FWに近いポジションでプレーしようとすると、プレスが厳しくなり、相手に寄せられる機会も多くなる。ボランチならフリーになりやすく、広い視野を確保しながら突破するという彼の特徴が活かせる」とコメント。小野はボランチに固定される方向だ。
一方、ルーマニア戦では左サイドバックの三都主アレサンドロ(清水)がかなり不安なパフォーマンスを見せてしまった。三浦淳宏(東京V)との入れ替えも考えられるところだが、指揮官は「三都主の方が長い間、代表の左サイドでプレーしている。彼には1試合でも多く戦って、経験を積んでほしい」とあくまで三都主にこだわる考えを示した。
少しずつコンビネーションがよくなっている日本代表だが、中田が指摘する通り、チーム内のコミュニケーションが少ない。そのことはジーコ監督も問題視しているようだ。
「味方に声をかけるということは、プレーを批判することではない。味方をもっとスムーズにプレーさせるようにアドバイスすること」と指揮官は発言。中田とともにまず意識改革からスタートさせるという。
ジーコ監督の会見は次の通り。
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