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寄り道しながら『1Q84』を読む【2】(2ページ目)

村上春樹『1Q84』を他の本に寄り道しつつ紹介。今回はデビュー作の『風の歌を聴け』について。

石井 千湖

執筆者:石井 千湖

話題の本ガイド

デレク・ハートフィールドの謎

風の歌を聴け (講談社文庫)
<DATA>タイトル:『風の歌を聴け』出版社:講談社著者:村上春樹価格:400円(税込)
本書を読むと、デレク・ハートフィールドに対して興味がわいてきます。

文章は読み辛く、ストーリーは出鱈目で、テーマは稚拙だけど、文章を武器にして闘うことのできる数少ない非凡な作家。ある晴れた日曜日の朝、右手にヒットラーの肖像を抱え、左手に傘をさしたまま、エンパイア・ステート・ビルの屋上から飛び降りたという作家。「僕」による引用も魅力的です。

読んでみたいな、と思います。しかし……。この作家について知らないという方はぜひ、小説を読んでから、名前を検索してみてください。インターネットがない時代に調べた人は、さぞかし驚いたことでしょう。村上春樹、デビュー時からタダモノではありません。

次回も村上春樹の過去の作品を紹介するつもりでしたが、『一九八四年』の新訳が出たので、そちらを先にとりあげたいと思います。


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