書籍・雑誌/話題の本関連情報

第137回芥川賞・直木賞決定!

第137回の芥川賞・直木賞が決定! 話題の受賞作と、芥川・直木賞がもっと面白くなる本をご紹介します。

石井 千湖

執筆者:石井 千湖

話題の本ガイド

第137回の芥川賞・直木賞が決定! 話題の受賞作と、芥川・直木賞がもっと面白くなる本をご紹介します。

芥川賞諏訪哲史『アサッテの人』

「群像」2007年6月号
『アサッテの人』は「群像」2007年6月号に掲載。※7/20に単行本発売予定だそうです。
まずは芥川賞から。今回は6人の候補中、4人が初ノミネート。歌手、漫画家、劇団主宰者など、異分野からの参入組が半数を占めるということでも注目を浴びた。

そんな中で、受賞したのが諏訪哲史のデビュー作『アサッテの人』だ。一読した印象は、想像の斜め上を生真面目に追究した小説、という感じ。

叔父が失踪するまでのエピソードを語り手が作中で小説にする。内容は叔父の奇妙な言動が中心になっているのだが、詩あり、手記あり、図表あり、という凝った構成。

■読みどころ
・叔父が突然発する“ポンパ”“タポンテュー”“チリパッハ”といった単語の謎。

・タイトルの由来になった“アサッテ男”(エレベーターでひとりになると、ヘンテコなことをする)との出会い。

・衝撃のラスト←選考委員のコメントがすごく気になる!

読んだら、周囲の人と感想を話し合ってみよう。大人が雁首そろえて「ポンパって何?」とか「タポンテューって、なんかかわいくない?」とか言うのである。そんな自分たちを振り返ってみると、なんだか笑いがこみあげてくるのだ(実際にガイドはやりました)。

<DATA>
※発売予定情報を追記しました(7/18 14:00)
タイトル:『アサッテの人』
出版社:講談社
著者:諏訪哲史
価格:1,575円(税込)
発売予定日:7月20日

次ページは直木賞の受賞作をご紹介します。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます