映画「怪談」
こちらが原作である三遊亭円朝・著の真景累ヶ淵 改版 (文庫) |
黒木瞳はもちろん美しく井上真央も可憐ですが、個人的には麻生久美子(おるい役)、木村多江(おその役)に注目。特に悲惨な最期を遂げるおるいを麻生久美子がどう演じてくれるか期待大。
監督は「リング」「リング2」、全米映画「ザ・リング2」をヒットさせ、ジャパニーズ・ホラー映画を世界に広めた中田秀夫。その映像は残酷なほど美しくリアル。時代劇映画の情緒を壊さないようにCGを効果的に使う手法は日本映画の新たな境地と可能性を見せてくれます(ただ映画の雰囲気をぶち壊すようなアノ主題歌はなんとかならんのかなぁ)。
怪談の原作の多くが落語
実はこの真景累ヶ淵を初め牡丹灯籠 、皿屋敷、四谷怪談などの怪談の多くが落語の演目として演じられているのをご存知でしたか? 怪談としてお芝居や映画にもなる牡丹灯籠、真景累ヶ淵は近代落語の祖・三遊亭円朝の作品(落語版・四谷怪談もあります)なのです。つまり、お芝居や映画になっている怪談の原作が落語の演目である場合が多いのです。落語は笑える演目だけでなく、ストーリー重視で連続物として楽しめるドラマ仕立てな作品があり、その代表的なものが怪談物です。
映画を見る前に本家家元の落語の怪談を楽しんではいかがでしょうか?きっと映画の怪談をもっと深く楽しめるはずです(または落語のほうが面白いと気付くかも? )。
【関連リンク】
映画「怪談」
次ページでは、落語の演目である「真景累ヶ淵」について紹介します。