外れ率ほぼ0%な噺家、柳家権太楼と柳家さん喬
高座での動きが伝わるほどCDも十分聞き応えがあるのですが、躍動する噺家(私が勝手につけた)こと柳家権太楼の高座はぜひ、生で見てもらいたい。 |
時と場所、もしくは噺家の体調や出来によって、つまらない高座はけっこうあるのですが、個人的にこの2人の高座を聴いて「なんだこれ? つまんないの、今日は外したなぁ」なんて思ったことはほとんどありません。
現・東京の落語界において、一番脂が乗っている噺家は誰かと問われた時、その筆頭に上がるのが権太楼とさん喬の2人です。当然、その評価に違わない人気実力の持ち主でもあります。
普通、これだけの噺家達なら自分の独演会を中心に活動して、たまに寄席の主任(トリ)をとれば十分だと思うのですが、2人は全噺家の中でも有数の寄席への出演数を誇っています(トリだけでなく、持ち時間の短い出演でもキッチリ落語を披露してくれる)。
澱みない語り口が聴きやすい柳家さん喬もCDで音を聴くのもいいですが、生の高座で、その佇まいの美しさを見てもらいたいです |
ゆえに、かなりの頻度で2人の質の高い高座を気軽に観る事ができます。寄席の番組表で柳家権太楼と柳家さん喬を見つけたら迷わず入場しましょう。2人の高座を観るだけで元は取れます。
今回は落語の王道中の王道、超メジャーなベテラン噺家をピックアップしました。他にも魅力的な噺家は大勢いますので、ぜひ、寄席や落語会に出かけて自分でお気に入りの噺家を探してみてください。
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