少年メリケンサックを検証
講師:少年メリケンサック オリジナル・サウンドトラック |
先生:
エレクトロ歌謡音頭ですか???
講師:
ちなみに、劇中でアイドル馬鹿ソングとして登場する「僕らのネバーマインド号」も、テクノポップの名曲です。
研究生:
『少年メリケンサック』を観てきましたよ。おもしろかった~。講師におっしゃっていただくまでもなく、サントラは買っちゃいましたー。「アンドロメダおまえ」は映画の中だと一瞬しか使われないのですが、一緒に観に行った友達もその一瞬でハートをわしづかみされていました。
ただし、講師のおっしゃる劇中歌は、映画を観るかぎりだと、主役たちの通奏低音となる80sハードコアパンクの“熱さ”の対となる要素として、ストレンジ系のテクノポップが選択された感が強いですね。ロックの人がエレクトリックミュージックを冷やかす際の伝統芸なのでは。ニューエレクトロの流行り廃り関係なしに、笑えればそれでいい・・・。そこが優先事項のように感じました。「アンドロメダおまえ」も、音質はニューエレクトロっぽいですが、どちらかといえばエレクトロクラッシュ・・・つまりロックの人が仮想敵にしやすい“チャラ目”のものが選択されている印象ですね。
あと、タイミング的にもニューエレクトロ隆盛の予感というよりは、音楽制作担当のZAZEN BOYSの向井くんの志向モードが大きかったのではとも。彼は最近テクノ志向(ニューエレクトロではない)が高まっているんですよねー。
先生:
複数の検証をしてみましたが、所謂一般大衆のレベルまで(ニュー)エレクトロが大いに普及しているとは言いがたいですね。確かに、テクノっぽいものが取り入れられている機運というのはありますけどね。ただ、そこまで普及した頃にはエレクトロ自体が陳腐化してしまうという矛盾を抱えていますから、今のレベルで十分な気もします。
では、次はJ-エレクトロについて語りましょう。