よろしく哀愁☆
先生:笹公人さんとの対談は、これで4回目となりましたが、今回は装いも新たに「哀愁対談」という形で、対談しましょう。対談形式では、対談者に役職的な名前をつけてもらっています。ちなみ、現在まで使われたのは、博士、助手、処女です。やはり、笹さんの場合は、師範ですよね。
師範:
はい。『小学六年生』(小学館)での僕のキャラクターが「笹師ハン」だったので、そこからとって使っています。
先生:
なるほど、師範。最初は、念力対談かなぁと思ったんですが、ちょっと違うかなぁと。読者の誤解も楽しいのですが、師範の一つの決まり文句でもある「よろしく哀愁☆」から、哀愁の方がいいかなぁと。今回のテーマにも繋がるような気がしたんですよね。
師範:
それで正解だと思います。
最近は、「よろしく哀愁」が郷ひろみさんの往年の大ヒット曲だということを知らないヤングが増えていて、僕のオリジナルなフレーズだと思っているヤングもいるようです。
ヘンなあさ
先生:amazon.co.jpにある本は、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
ヘンなあさ (キラキラえほん 7) |
師範:
20代の頃、某教育出版社で長いことバイトをしてまして、そこで絵本の編集にも少し携わっていたのですが、その当時は絵本というよりもニュータイプの児童小説を書きたいとは思っていました。
先生:
それ以上に驚いたのは、絵を描いているのが本秀康さん! 『レコスケくん』『ワイルドマウンテン』はもちろん読ませてもらっていますが、本秀康さんとは元々交流があったのですか?
師範:
はい。数年前からお世話になっています。本さんの作品は、ほのぼのとした中にも毒があって、そこにとても魅かれます。『ヘンなあさ』は、本さんにとっても初めての絵本となりました。
先生:
僕の家にも周りにもあまり幼少の子供がいないので、まだ子供の感想というのは聞けていないのですが、近未来SF少年少女に育成するための絵本だと勝手に確信しました。パラレルワールドという子供には一見難しいテーマですが、見事に絵本になっていますね。
師範:
ありがとうございます。そう言っていただけるとうれしいです。
最初は、主人公が犬の肛門から出てきて糞まみれのまま学校に行くという(肛門と校門をかけてる)「エルム街の悪夢」的なオチを用意したのですが、急遽ソフトなものに変えました。僕も本さんも珍しく毒が抑えられた作品になったと思います。
先生:
いや、子供は汚物が好きですから、喜ぶでしょう。でも、お母さんに検閲されるかも。
これはきっと、レコスケくんの幼少時代の話だと勝手に思っています(笑)。
師範:
その意見は初めてで、おもしろいですね。
僕の幼少時代がモデルじゃないか?と言う人もいました。