縦に泳ぐアザラシに夢中
優雅に水槽を泳ぐアザラシ |
館内には水路でつながった水槽と円柱水槽(マリンウェイ)があります。このマリンウェイは流氷や岩場の間をイメージしたもので、後足で泳ぐアザラシの特徴を観察できる造りに。
円柱水槽を上下する姿のなめらかなこと。好奇心旺盛な彼らは人間にどんどん近づいてきます。ガラス一枚隔てただけの距離なので、表情もお腹も丸見え。考えてみると、泳いでるアザラシは初めて見たかもしれません。
床のないオランウータンの施設
表情豊かな娘のモモちゃん |
館内には高い位置にハンモックや綱渡りが設置され、野生では樹上生活者である彼らの習性を観察できます。この施設には床も檻もありません。傾斜を利用して地面をつくらず、高さを生かしているので、檻がなくても間近にオランウータンの表情を見ることができるのです。
また、野生オランウータンは単独生活するため、一般的にはオス親とメス親・子供を一緒に飼育しないのだそうですが、旭山動物園では親子3頭が同じ施設で展示。これも新しい試みなんですって。
あふれるアイデアと手づくり感の融和
ぐっすりお休み中のユキヒョウの表情も見えます |
【もうじゅう館】のユキヒョウは夜行性。昼間は寝ていることが多く、子供たちに「動かないからつまらない」と言われそうですが、そこは旭山動物園。しっかり考えています。檻が空中にせり出しているので、下から見上げて観察できるのです。毛に覆われた肉球(雪道でも滑らない)や、金網の合間から長くふさふさな毛並みえをしっかり確認できます。
間近でタカの生態を観察できる |
カゴから出すと逃げてしまう。そこで考えたのが、鷹匠(たかじょう)。飼育員が鷹匠の技術を学びに行ったそうです。鷹が飛ぶ姿、羽を広げる姿、目の動きなどを間近に解説してくれます。※タカのもぐもぐタイムは不定期に実施。
読んで楽しく賢くなる解説 |
青色パネル=喪中の動物 |
今回、いろいろとお話を伺ったスタッフの方によると、「今実現できているのは、目指している動物園の3割程度」なのだそう。「動物をカワイイよりもスゴイと思ってもらえる施設を」という話にも納得です。
今後もどんどん変化していく旭山動物園。何度行っても、その都度、楽しい発見に出会えそうです。
■旭川市立旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼|TEL0166・36・1104
冬の営業:11月3日~4月9日まで
営業時間:10時30分~15時30分(入園は15時まで)
定休日:12月30~1月1日
入園料:高校生以上580円、中学生以下無料
※※2005年11月14日現在
*便利な情報
往復JR券とバス券がセットになったお得な「旭山動物園アクセスきっぷ」がある。詳しくは、こちらへ。