株式戦略マル秘レポート/西村剛の「統計で勝つトレード」

クリスマス前後は株の買いドキ!?

早いもので11月も後半に突入し、今年も残すところあとわずかとなりました。ここ最近下落傾向にある新興市場ですがいつ底打ちするのでしょうか。底打ちのタイミングを統計データから探ってみます。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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早いもので11月も後半に突入し、今年も残すところあとわずかとなりました。ここ最近下落傾向にある新興市場ですがいつ底打ちするのでしょうか。底打ちのタイミングを統計データから探ってみます。

12月の新興市場の特徴

実は12月には、新興市場の株価を押し下げる年末特有の要因があります。

ひとつは個人投資家の節税対策による売り圧力です。

1月には確定申告があるため、その年、利益を得ている投資家が少しでも税金を減らそうと、含み損を抱えている株式を売却して損切りを行い、確定している株で得た利益を減らそうとする行動が見られます。
そのため、株価が大きく下落している銘柄がさらに拍車をかけ下落するケースが想定されるでしょう。逆に含み益を抱えている株式は、利益を先延ばしにするため1月以降まで保有するケースが考えられます。

つまり個人投資家の節税対策が12月の新興市場に与える影響は、以下のふたつだと言えるでしょう。

・それまで株価が下がっている銘柄はさらに下落する
・それまで株価が上がっている銘柄は売り圧力が弱まる場合が強い

ふたつめは、機関投資家による損切りです。

機関投資家の多くは年末時点のポートフォリオ(ファンドで保有する株式)を、資金の出し手である顧客に開示する必要があります。
そこで少しでも顧客の印象をよくするために、パフォーマンスの悪い銘柄を一旦外すという傾向が見られます。株価が40%、50%下落した銘柄を保有していたことを顧客に分からないようにするためです。
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